リフォームでトラブル発生!どうすれば?よくある事例と相談窓口を紹介!
リフォームの施工後に不具合やトラブルがあったときの対処法を説明します。リフォームに関する相談はどこに問い合わせたらよいのか、返金や工事のやり直しはできるか、失敗しないためのコツはあるかなどを知りたい人はぜひ参考にしてください。
公開日 2020.10.27
更新日 2022.01.07
リフォームは、担当者とコミュニケーションを取りながらデザインや内装イメージを擦り合わせていきます。建物が完成するまでは、リフォームの全貌を目視で確かめられないため、場合によってはトラブルが発生することも。「デザインや施工がイメージとかけ離れている」「やり直しや料金の返還についての問い合わせをしたい」といったケースもあるでしょう。ここでは、リフォーム後に不具合は見つかったときの解決方法について説明します。
増加傾向にある、リフォームトラブルの相談件数
最新のデータによると、2018年のリフォーム相談件数は11,744件におよび、前年度に比べて+15.8%と増加傾向です。内容は住宅のトラブルに関する相談が多く、全体の6割ほどを占めています。中でも、外壁や基礎のひび割れ、雨漏り、外壁のはがれなど、住宅の構造部分や耐久性における不具合が多いようです。
トラブルが発生したらまず相談!無料の相談窓口について
リフォームでトラブルが発生したら、まず無料で相談できる公的機関を利用しましょう。状況に応じて、使用できる制度や解決方法などのアドバイスがもらえます。ここでは、リフォーム関連の相談機関を2つピックアップして解説します。
消費生活センター
消費生活センターは、消費生活全般に関わる苦情や問い合わせに対応しています。相談窓口はいくつかあるため、住んでいる地域と近い窓口に相談しましょう。電話での相談はもちろん、内容によっては紛争解決委員会の紹介もあります。法律や商品サービス、取引などの専門家が仲介に入り、和解を手助けしてくれる行政機関です。
住宅リフォーム・紛争処理支援センター
住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、中古・新築の住居やリフォームに関する相談を受け付けています。ポイントは、建築士などの資格を持った相談員が電話対応を行っていることです。電話相談のみでも専門家の意見を聞けるメリットがあります。
必要に応じて、弁護士と建築士を招いて対面で相談をすることも可能です。
必要に応じて、弁護士と建築士を招いて対面で相談をすることも可能です。
リフォームでよくあるトラブル事例&解決に向けた対処法
リフォームは実際にどのようなトラブルが多いのでしょうか。間取り変更や全面リフォームなど大がかりな施工は費用も高いため、できるだけ失敗は避けたいものです。ここでは、よくあるトラブルの事例や解決方法を紹介します。
リフォームトラブルの傾向や内訳は?
住宅リフォーム・紛争処理支援センターに寄せられるリフォーム後の住宅トラブルは、6割を雨漏り・ひび割れの相談が占めています。
相談内容は一戸建てとマンションでも異なります。戸建住宅で最も多いのは、外壁の剥がれ・雨漏り・性能不足・ひび割れなどです。マンションでは、内装・外装のはがれや床・建具の変形、設備機器の性能不足、漏水などが挙げられます。
一戸建ては外装に関わるトラブルが多く、マンションは外装だけでなく内装や床、建具などトラブルは多岐にわたるといえます。
相談の内容は、完成後の住宅トラブルだけではありません。「見積もり金額が適切かどうか見て欲しい」「工事内容が適切か分からない」といった、施工前のケースも多くあります。
相談内容は一戸建てとマンションでも異なります。戸建住宅で最も多いのは、外壁の剥がれ・雨漏り・性能不足・ひび割れなどです。マンションでは、内装・外装のはがれや床・建具の変形、設備機器の性能不足、漏水などが挙げられます。
一戸建ては外装に関わるトラブルが多く、マンションは外装だけでなく内装や床、建具などトラブルは多岐にわたるといえます。
相談の内容は、完成後の住宅トラブルだけではありません。「見積もり金額が適切かどうか見て欲しい」「工事内容が適切か分からない」といった、施工前のケースも多くあります。
【事例①】施工後に発生した住宅の不具合に業者が対応してくれない
「リフォーム直後、施工に不具合が見られたため担当者に口頭でメンテナンスを依頼したが、なかなか施工してくれない」「瑕疵かを見てもらいたくて連絡したが、業者の対応が悪い」といったときはどうしたらよいのでしょうか。
家を購入するときだけでなく、リフォーム時も施工にミスがあった場合、業者は瑕疵担保責任を果たさなくてはなりません。契約書に請求できる範囲や期間が記載されているケースもあるので、まずは内容をよく確認しましょう。業者とやり取りを行うときは電話や口頭では行わず、内容証明郵便を使って必ず証拠を残すことがポイントです。場合によっては、電話相談などで弁護士や建築家に助言をもらいながら交渉するよいでしょう。
また、契約書に保証内容などが記載されていない場合は、民法に則って追加の補修などを請求します。民法で定められている保証期間は1年と短いので注意が必要です。
家を購入するときだけでなく、リフォーム時も施工にミスがあった場合、業者は瑕疵担保責任を果たさなくてはなりません。契約書に請求できる範囲や期間が記載されているケースもあるので、まずは内容をよく確認しましょう。業者とやり取りを行うときは電話や口頭では行わず、内容証明郵便を使って必ず証拠を残すことがポイントです。場合によっては、電話相談などで弁護士や建築家に助言をもらいながら交渉するよいでしょう。
また、契約書に保証内容などが記載されていない場合は、民法に則って追加の補修などを請求します。民法で定められている保証期間は1年と短いので注意が必要です。
【事例②】リフォームの仕上がりに難がある
「外壁塗装を依頼したが塗料のムラがひどい」「アルミサッシなどがペンキで汚れ、仕上がりに難がある」といった外観工事のトラブルについて見ていきます。施工に納得がいかないとき、塗装のやり直しや契約解除など、できる措置はあるのでしょうか。
外壁塗装の工事では、契約の特性上、依頼者は約束した金額を必ず業者に支払わなくてはなりません。出来上がりが気に食わないからといって支払いを滞納すると、業者から法的措置を取られる可能性があるので注意が必要です。工事代金をまだ支払っていない場合は、速やかに払い込みを行いましょう。
「塗装にムラがある」といったケースは、それが瑕疵に値するかの判断は裁判官が行うため、必ず損害賠償ができるかどうかは難しいところです。「アルミサッシが汚れている」というケースなら、契約書に書いてある施工範囲以外にペンキを付けてしまったことが分かるので、清掃代の請求などができるでしょう。
外壁塗装の工事では、契約の特性上、依頼者は約束した金額を必ず業者に支払わなくてはなりません。出来上がりが気に食わないからといって支払いを滞納すると、業者から法的措置を取られる可能性があるので注意が必要です。工事代金をまだ支払っていない場合は、速やかに払い込みを行いましょう。
「塗装にムラがある」といったケースは、それが瑕疵に値するかの判断は裁判官が行うため、必ず損害賠償ができるかどうかは難しいところです。「アルミサッシが汚れている」というケースなら、契約書に書いてある施工範囲以外にペンキを付けてしまったことが分かるので、清掃代の請求などができるでしょう。
【事例③】契約にない追加工事の費用を請求された
「見積書に工事内容・金額が記載されていなかったのに費用が発生した」「事前に料金の説明をされないまま施工され、費用を請求された」といった工事費用のトラブルは、どのように解決したらよいのでしょうか。
リフォームでは、当初に作成した計画書や見積書に加えて、後から追加工事を行う時も両者の合意が必要です。書面を作成するなどして、業者と依頼主で取り決めを行ってから施工するのが一般的でしょう。口頭で追加工事の依頼や承諾をするとトラブルになるので、必ず工事内容・金額の確認は書面で行いましょう。
十分な同意がなされず施工された工事の金額は、両者でよく話し合う必要があります。必要に応じて、相談窓口を利用するなど専門家にアドバイスをもらうとよいでしょう。
リフォームでは、当初に作成した計画書や見積書に加えて、後から追加工事を行う時も両者の合意が必要です。書面を作成するなどして、業者と依頼主で取り決めを行ってから施工するのが一般的でしょう。口頭で追加工事の依頼や承諾をするとトラブルになるので、必ず工事内容・金額の確認は書面で行いましょう。
十分な同意がなされず施工された工事の金額は、両者でよく話し合う必要があります。必要に応じて、相談窓口を利用するなど専門家にアドバイスをもらうとよいでしょう。
【事例④】工事予定日が過ぎているのに着工してくれない
「着手金を支払ったのに期日が過ぎても工事をしてくれない」といったケースでは、返金や契約解除などはできるのでしょうか。
契約書に施工予定日が記載されている場合は、業者が契約内容を守っていないことになるため、契約解除を依頼できます。解除の旨を伝えるときは口頭や電話などで済まさず、必ず書面にまとめて郵送で送りましょう。契約解除に応じてもらえれば、支払った着手金の返金もお願いできます。
契約書に施工予定日が記載されている場合は、業者が契約内容を守っていないことになるため、契約解除を依頼できます。解除の旨を伝えるときは口頭や電話などで済まさず、必ず書面にまとめて郵送で送りましょう。契約解除に応じてもらえれば、支払った着手金の返金もお願いできます。
失敗したくない!リフォームトラブルを防ぐためにできることは?
デザインやインテリア、内装などにこだわっても、施工からわずか1〜2年で不調が生じるような住宅では意味がありません。リフォームトラブルを防ぐために、事前に準備できることはあるのでしょうか。
複数のリフォーム業者を比較して、信頼できそうなところを選ぶ
業者選びは、リフォームの質を左右するとても大切なポイントです。最初から1社に絞るのではなく、なるべく3社以上に見積もりをとり、金額や施工内容を比較しましょう。「内容を質問した時、具体的で分かりやすい回答があるか」「金額は濁さず、明確な説明をしてくれるか」などをチェックし、信頼できると感じる会社に依頼するのが大切です。
ホームページで施工実績やスタッフが有する資格、リフォーム業界団体への加盟などを確認するのもオススメです。それらは一定の技術力を判断する目安になるので、なるべく多くの条件を満たしている業者の方が、安心感があるでしょう。
ホームページで施工実績やスタッフが有する資格、リフォーム業界団体への加盟などを確認するのもオススメです。それらは一定の技術力を判断する目安になるので、なるべく多くの条件を満たしている業者の方が、安心感があるでしょう。
契約前にアフターフォローや保証について確認しておく
リフォーム会社は、必ずしも金額が安い業者ほど良心的なわけではありません。安価で工事をする代わりに保証やアフターフォローがついていない業者もあるので注意が必要です。
保証がある場合でも、リフォーム会社独自の制度で内容や期間が決められているケースもあります。「会社が倒産した時も完成が保証されるのか」「定期点検、アフターサービスはあるのか」など年数保証以外の項目もきちんと確認しましょう。
また、瑕疵保険に入っている業者なら、リフォーム後にトラブルがあっても安心です。補修の費用を保険金でまかなえる、完成した住宅の状況を専門家に検査してもらえるなどのメリットがあります。瑕疵保険に加入しているかどうかを業者選びの基準にするのもよいでしょう。
保証がある場合でも、リフォーム会社独自の制度で内容や期間が決められているケースもあります。「会社が倒産した時も完成が保証されるのか」「定期点検、アフターサービスはあるのか」など年数保証以外の項目もきちんと確認しましょう。
また、瑕疵保険に入っている業者なら、リフォーム後にトラブルがあっても安心です。補修の費用を保険金でまかなえる、完成した住宅の状況を専門家に検査してもらえるなどのメリットがあります。瑕疵保険に加入しているかどうかを業者選びの基準にするのもよいでしょう。
具体例を挙げた打ち合わせで完成後のイメージ違いを防ぐ
リフォームは完成後の住居を想像しにくいため、依頼者が完成イメージを伝えられなかったり、担当者が理解を怠ったりするとトラブルの原因になりかねません。工事が完了したものの、依頼したイメージとかけ離れた住居が完成してしまう失敗もあります。
イメージの食い違いを防ぐには、理想の住居をできるだけ具体的に示すことが大切です。言葉で上手く伝えられないときは、参考写真やスケッチを用意するのもよいでしょう。
イメージの食い違いを防ぐには、理想の住居をできるだけ具体的に示すことが大切です。言葉で上手く伝えられないときは、参考写真やスケッチを用意するのもよいでしょう。
打ち合わせや契約の内容は必ず書面に残し、口約束はしない
トラブルが起きた際、対処方法を左右するのは契約書の内容です。契約内容を明確にしておくために、リフォームの打ち合わせで話したことは、どんなに細かいことでも書面に残しましょう。
また、「担当者と信頼関係があったため書類で確認をしなかった」という失敗例も見られます。頼りにしている業者だからといって、口約束だけで依頼や承諾を行わないように注意しましょう。
また、「担当者と信頼関係があったため書類で確認をしなかった」という失敗例も見られます。頼りにしている業者だからといって、口約束だけで依頼や承諾を行わないように注意しましょう。
不安な点は支援センター等の相談窓口へ問い合わせてOK!
住宅リフォーム・紛争処理支援センターに寄せられるリフォームに関する相談のうち、3割は契約前の知見相談です。見積書を見て不審な点を見つけた場合や、業者選びで聞きたいことがある場合は、まず相談窓口へ問い合わせることをオススメします。事前に相談すれば必要な知識も身に付くため、トラブルを未然に防げるでしょう。
リフォームトラブルの相談は近年増加しており、一戸建てやマンションなどによっても相談内容はさまざまです。不具合があるときは、まず消費生活センターや住宅リフォーム・紛争処理支援センターなどに問い合わせ、専門家のアドバイスをもらいましょう。複数のリフォーム業者を比較する、打ち合わせで必要なポイントを確認するといった方法でも被害を防げます。
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