漂白剤で好きなデザインのファブリックをDIY! -オリジナルロゴで世界で一つのモノづくり【前編】-
女子クリエイター集団によるWEBマガジン“haconiwa”とのコラボ企画第6弾。最終章となる今回は、共通テーマ「オリジナルロゴで世界で一つのモノづくり」に合わせ、それぞれの解釈とアイデアでDIYをします。DIYer(s) チームは、オリジナルのロゴをちょっと変わった方法でいろいろな素材にステンシルしてみることに。さて、うまくいくのでしょうか?
公開日 2016.08.24
更新日 2022.01.07
今回も、“箱庭の住めるアトリエ”というhaconiwaが運営するアトリエシェアハウスを作業場としてお借りしました。
先述の“ちょっと変わった方法でいろんな素材にステンシル”の一つ目は、「抜染プリント」という技法を用いた、布へのステンシル。
抜染プリントとは、染められた生地の色を脱色し、ベースカラーとの色の違いによって柄や文字を表現する手法です。
さらに、DIYer(s)が大切にしているテーマの一つ、“アップサイクル”の要素も取り入れて、世界で一つのクッションカバーを作ります!
材料と道具
左上から時計回りに、
■クッションの中身
■キッチンペーパー
■着古したTシャツ(クッションの中身が入る大きさのもの)
■カッターマット
■フリーザーペーパー(手芸店やホームセンターで買えます)
■ドライヤー
■ハサミ
■デザインカッター
■アイロン
■衣類用漂白剤(塩素系)と水を混ぜ合わせたスプレー
■布用強力両面テープ
■マスキングテープ
■鉛筆
■クリアファイル
■ロゴをプリントした紙
作り方
STEP.01
着なくなったTシャツを点線に沿ってハサミでカットします。
カットラインはアバウトでOK。
STEP.02
片方の生地の表側、裾の部分を除く3辺に布用強力両面テープを貼ります。
ぴちっと貼ろうとして布を伸ばしながら貼るとギャザーが寄ってしまうので注意。
STEP.03
もう片方の布を、表側同士が接するように重ね、端から少しずつテープの剥離紙を剥がしながら、布同士を貼り合わせていきます。
剥離紙を最初に全部剥がして一気に貼り合わせようとするとあちこちくっついて大変なことになるので少しずつ。さらに、先ほど同様に布は伸ばさないように気をつけましょう。
時短のために両面テープを使いましたが、もちろん裁縫が得意な人やミシンを持っている人は縫い合わせてもOK!また、布用のボンドを使うという手もあります。お好みで。
STEP.04
しっかり密着するまで少し時間を置き、裏返します。Tシャツからクッションカバーへのトランスフォームはこれで完了!
表を返すと縫ったみたいにきれいです。
STEP.05
次にステンシルの型紙作りです。カッターマット→デザインをプリントした紙→フリーザーペーパー(ザラザラ面を上に)の順で重ね、ズレないようにマスキングテープで固定します。
フリーザーペーパーは、アイロンで布に貼り付けることができ、冷めると剥がせる特殊な紙。ホームセンターの手芸コーナーで入手しました。
STEP.06
鉛筆でデザインのアウトラインをトレースします。
STEP.07
デザインのプリントを外し、デザインカッターでアウトラインに沿ってフリーザーペーパーを切り抜いていきます。フリーザーペーパーを貼り付けた部分が抜染されずに元の色のまま残るので、抜染したい部分を“抜く”こと。
後先考えずに細かいデザインにしてしまったので、けっこう根気がいりました…。
今回、せっかく苦労して切り抜いたので“抜いた”方と“残した”方、両方を使ってみます!
STEP.08
クッションの中身を入れてみてステンシルする場所を決め、マスキングテープで仮留め。その後、中身を抜いて元のデザインを見ながらフリーザーペーパーを配置していきます。
STEP.09
ズレないように気をつけながら、アイロンで接着します。
POINT
浮いている箇所があると、そこからペーパーの下に漂白液が入り込み、色を抜きたくないところまで抜けてしまってデザインが崩れるので、キワの部分を念入りに、隙間なく密着させるのが最重要!
STEP.10
漂白剤と水を混ぜ合わせて、漂白液を作ります。今回は漂白剤:水=4:6くらいで配合。
当然ながら、漂白剤が多いほどしっかり抜けて元の色とのコントラストが強く出ます。また、生地の性質によっても抜け具合が違うので、切れ端等で試して、ベストな配合を見つけてから本番に臨むことをおすすめします。
STEP.11
クリアファイルでマスキングして、色を抜きたい部分にスプレーします。
みるみるうちに色が変わっていきます。
POINT
この後熱を加えることで、スプレー直後よりももっと色が薄くなります。この時点では、少し足りないと思うくらいでちょうどいいです。この生地はほんの少量でけっこう抜けたので、一気にブシューッとやらず、うっすらミストがかかる程度から始めて、少しずつ重ねる方が無難です。
POINT
フリーザーペーパーは紙なので水分がのっかったままだとだんだん染みたり、ふやけて隙間ができたりしてしまいます。こまめにキチンペーパーなどで余分な液を吸い取りながらスプレーしましょう。
STEP.12
ペーパーについた漂白液をふき取り、ドライヤーで生地とペーパーを完全に乾かします。
STEP.13
しっかり乾いているのを確かめたら、ペーパーを剥がします。
緊張の一瞬。…おお〜!きれいに抜けてる…!!
完成です!
根気よく切り抜いた甲斐がありました!多少のムラもいい感じ。
反転バージョンはこちら。
こっちのTシャツはなかなか色が抜けなくて、漂白剤を足しました。漂白剤:水=4:6くらい。
並べてみました。いかがでしょうか?
ちなみに本企画のために考案したロゴマークには、「DIY」の文字が隠れているんです。見つけていただけましたか?
捨てるはずだったスタッフのTシャツが、程よいこなれ感がおしゃれなクッションカバーに大変身!まさにアップサイクルです。
ほかにも、欲しい柄のブランケットやベッドカバー、テーブルクロスなどが見つからなかったときにも応用できます。もちろん、無地のTシャツに好きなプリントを施したいときも。
みなさまも、世界に一つだけのファブリックをDIYしてみませんか?
後編は「“焦がす”ステンシルで焼印風の表札をDIY!」をお届けします。木材に文字や柄をステンシルするのですが、使うのは塗料ではなくガスバーナー。焼印風に、“焦げ目”でデザインを表現しますよ!
また、haconiwaのみなさんは“はがせる” 水性塗料「マスキングカラー」を使って、いろんなものを自分仕様にするDIYを敢行!その模様はこちらから。
WRITTEN BY
Japan
DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!