初心者必見! セルフリノベーションの費用や失敗しないコツを解説

この記事では、セルフリノベーションに興味がある人に向けて、メリット・デメリットや初心者にオススメの箇所、費用目安などについて解説しています。事前に知っておきたい「失敗しないためのコツ」も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

公開日 2023.05.31

更新日 2023.05.31

初心者必見! セルフリノベーションの費用や失敗しないコツを解説

自宅の内装に手を加え、より住みよくするための方法のひとつに「セルフリノベーション」があります。この記事では、セルフリノベーションのメリット・デメリット、向いている箇所や平均費用、挑戦するうえで知っておきたい成功のコツについて紹介します。家の中に「もっとこうなれば快適なのに」という箇所がある人は、ぜひご一読ください。

セルフリノベーションとは

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セルフリノベーションとは、業者に頼らず自分で住宅や部屋に付加価値をつけたり、間取りを変更したりして、より住みやすくすることです。

同じくよく耳にする言葉に「DIY(Do It Yourself)」がありますが、DIYは主に簡単な作業を指します。それに対し、セルフリノベーションはさまざまな難易度のものに幅広く使われます。

また、リノベーションとよく似た言葉として「リフォーム」があります。両者は同じような意味合いで使われることも多いですが、使い分ける場合の基準は規模の違いです。この場合、リノベーションが壁や床の張り替え、間取りの変更などといった大規模な改修を指すのに対して、リフォームは劣化した部分の修繕など比較的小規模の工事を指します。

セルフリノベーションのメリット

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セルフリノベーションのメリットとしてまず挙げられるのが、「コストを抑えられること」です。業者が作成する見積もりは、主に「材料費」「人件費」「施工費」「設計費」などの項目から成り立っています。その中でも特に「人件費」「施工費」「設計費」には、数百万円単位の費用がかかる場合もあります。セルフリノベーションであれば、基本的に「材料費」以外は必要ないため、大幅なコストカットが可能です。

また、「技術や知識が身につくこと」もメリットです。業者任せにせず自分で設計や施工に挑戦すると、苦労を重ねる中で、道具の使い方や設計に関する知識などが身につきます。自宅で修繕やメンテナンスが必要な個所が出てきた時には、ある程度のことであれば自分で解決できるようになるでしょう。

セルフリノベーションのデメリット

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セルフリノベーションでは、経験や知識の豊富な業者に任せることが多い作業を自力で行います。そのため、いくつかデメリットが発生することも覚えておかなければいけません。

まず、「時間や労力がかかる」点には注意が必要です。セルフリノベーションでは多くの場合、仕事を抱えながら空いた時間で作業します。たとえ綿密に計画を練っていたとしても、慣れない作業や想定外の事態などにより、思った以上に時間がかかるものです。そのため、業者と比べて完成までの工期が数倍は必要と考えておきましょう。

「準備期間が必要」な点もデメリットのひとつです。特に初めてのセルフリノベーションでは、材料だけでなく道具も一から準備しなければいけません。また、効率よく作業を進めるには、事前の計画立案が欠かせません。ほかにも、作業に使う荷物の保管場所を確保したり、近隣へ挨拶をしたりする必要もあります。セルフリノベーションを行う際は、作業時間に加え、こうした準備期間もあらかじめ考慮しておきましょう。

さらに、「思い通りの仕上がりにならない」ことも起こり得ます。セルフリノベーションはあくまで素人による作業のため、色ムラや歪みなどが起きてしまうことがあります。もし思い通りにならなかったとしても、「味があってよい」と捉えられるのであれば問題はありませんが、モデルルームのような洗練された仕上がりを期待しているのであれば、業者に頼むべきでしょう。

セルフリノベーションができる箇所

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住居のどんな部分をセルフリノベーションするかによって、作業の難易度は異なります。初めてのセルフリノベーションを計画しているのであれば、簡単なところから取りかかると失敗も少ないでしょう。以下では、初心者の人でも挑戦しやすい箇所を紹介します。

壁・天井

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壁や天井は、使う材料を選べば簡単なうえ、部屋の雰囲気を一新できるため初心者にもオススメの箇所です。主な方法としては、ペンキや漆喰、珪藻土などを使った塗装と、壁紙の張り替えが挙げられます。費用は方法によって異なりますが、ペンキ塗装であれば1.2万円~程度と手軽なのも嬉しいところです。

塗料を使う時は、匂いに注意が必要です。マスクを着用のうえ、換気をしながら作業を進めましょう。また、ほかの部分へのはみ出しや家具などへの飛び散りを防ぐために、養生シートやマスキングテープなどを使ってしっかりカバーすることをオススメします。天井を塗装する場合は、垂れてきてもよいように床全体の養生も行いましょう。

壁紙を張り替えるのであれば、気泡が入らないように工夫すると、仕上がりがよくなります。壁紙は湿度によって伸縮するため、施工時にピッタリ貼っても、時期によっては隙間ができてしまうことがあります。リビングなど普段から目に入りやすい箇所や、貼り付けの難易度が高い天井を施工する際は、無理をせず業者に依頼するのもひとつの手です。

初心者必見! セルフリノベーションの費用や失敗しないコツを解説
床のセルフリノベーションには、基本的に「貼り替え」と「重ね貼り」の2種類があります。

貼り替えとは、もともとの床を剥がしてから新たな床材を貼り直すことです。廃材やゴミが出てしまうので、処分の費用や手間が余計にかかってしまう点は注意しましょう。また、使用する床材によっては取り扱いに注意が必要です。例えば、無垢材は人気の高い素材ですが、湿度による膨張や収縮が起きてしまいます。場合によっては床自体に歪みが出てしまうこともあるので、初心者には難易度が高いでしょう。

一方、重ね貼りは、既存の床の上にフローリング材やフロアタイルを重ねて貼る方法です。簡単に施工できるので、範囲にもよりますが工期は1日程度で済みます。費用も4.5万円~程度と安価で、知識や技術に自信のない人でも気軽に挑戦できます。さらに、下の階への防音対策にもなるため、特にマンションに住んでいて小さな子どもやペットのいるご家庭にはオススメです。

ドア

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ドアのセルフリノベーションとして一般的なのは、ペンキ塗装やオイル仕上げ、リメイクシートの貼り付けです。範囲が狭く作業時間自体はあまりかからないので、「途中で飽きてしまったらどうしよう」と悩んでいる人でも取りかかりやすいでしょう。素材を選べば2万円程度でできるうえ、ペンキやリメイクシートは失敗しても簡単にやり直しができるので安心です。

ただし、乾かす時間が必要な場合は、完成まで数日かかるので注意が必要です。例えば、ペンキとドアの素材との相性が悪いと剥がれやすくなるため、あらかじめ「シーラー」という下地を塗っておく必要があります。また、オイルを重ね塗りする際は、一度目が完全に乾いてから取りかかるほうが、仕上がりがきれいになります。

トイレ

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トイレは空間自体が狭く施工面積も小さいため、初心者向けの箇所といえます。クロスや床材のリノベーション、ペーパーホルダーの付け替え、トイレ収納の設置などのほか、最近ではタンク部分を隠してタンクレス風にアレンジする人も増えています。

普段丸見えになる箇所ではない分、自分の感性を活かして思い切ったデザインを楽しむのもオススメです。素材を選ぶ際は、汚れの落ちやすいものやカビに強いもの、消臭効果があるものを採用すると、毎日のお手入れも楽になるでしょう。

ただし、中心に便器があるため、施工箇所によっては細かい部分の作業を難しく感じる人もいるかもしれません。

キッチン

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キッチン周りは、どの程度手を加えたかによって費用や工期、難易度が大きく異なります。例えば、キッチン台のリメイクであれば3万円程度でできます。カッティングシートを使った扉のリメイクなどはさらに費用がかからないので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。ほかにも、床や壁のセルフリノベーションも手軽で難易度が低いのでオススメです。

一方、キッチン全体のリノベーションとなると、規模や採用する素材によっては10万円を超える場合もあります。特にガス・水道・電気に関わる工事やシステムキッチンの組み立ては、免許や専門的な知識が必要なため、自分では行わず業者に依頼しましょう。

セルフリノベーションの平均費用

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セルフリノベーションは手がける規模や箇所によって費用が異なりますが、一戸建てや古民家をトータルで改修するとなると、費用相場は300万~700万円程度と考えておきましょう。主な箇所ごとの費用目安は以下の通りです。

・壁・天井の塗装:1.2万円~
・壁紙の貼り替え:1.5万円~
・フローリングの重ね貼り:4.5万円~
・ドアの塗装:2万円~

このほかにも、廃材の量や種類によっては、処分の際に費用が発生することもあります。また、施工の一部を業者に依頼したり、ご近所へ事前の挨拶に行く際の手土産を準備したりといった、セルフリノベーション以外にかかる費用も考慮しておきましょう。

セルフリノベーションを失敗しないコツ

初心者必見! セルフリノベーションの費用や失敗しないコツを解説
ここまで読んできて、「セルフリノベーションをやってみたい」と思う一方で、うまくできるか不安を感じている人もいることでしょう。セルフリノベーションを成功させるには、いくつか押さえておきたいコツがあります。事前に把握しておき、スムーズな作業と納得のいく仕上がりを目指しましょう。

施工をしてもよい場所か確認をする

たとえ自宅であっても、どこでもセルフリノベーションしてもよいというわけではありません。事故やトラブルを防ぐためにも、事前に施工してもよい場所かどうかを確認しておきましょう。

例えば、電気やガス、水道に関わる工事は免許を持っていないとできません。勝手に施工すると違法工事に該当してしまうので避けましょう。

またマンションでは、玄関・バルコニー・躯体は共有部分なので、無許可でのリノベーションは禁止されています。物件によっては、専有部分でも制約が設けられている場合もあります。もし分からない場合は、「管理規約書」を事前に確認すると安心です。

事前に計画を立てる

いったん始めたセルフリノベーションを最後までやり遂げるためには、あらかじめ計画を立てておくことが大切です。施工の段取りだけでなく、必要な材料や工具の調達方法などについても、しっかりと下調べしておきましょう。

また、セルフリノベーションでは普段捨てないようなゴミが多く出ます。事前に自治体ごとに決められた捨て方を確認し、必要な場合は産廃処理業者に依頼しておきましょう。

セルフリノベーションは時間のかかる作業です。「楽しそう」という気持ちだけで始めてしまい、途中で断念してしまったというケースも少なくありません。こうした事態を避けるためにも、無計画に進めるのは避けましょう。

難しい場合は業者に頼る

施工場所によっては、自分で行わず業者に依頼すべき箇所もあります。例えば、先述したように電気やガス、水道の工事には免許が必要です。キッチン設備の入れ替えや便器の移動などを考えている場合は、業者へ依頼しましょう。

そのほか、間取り変更を行う際にも注意が必要です。壁や柱の中には、家全体の耐震性に関わるものもあるため、安易に撤去するのは危険です。また、構造部分に関わる工事には申請が必要なケースもあります。このように、難易度が高いリノベーションを希望している場合は、無理せず業者に頼るようにしましょう。

セルフリノベーションに成功した時の感動はひとしおですが、意気込むあまり視野が狭くなっては失敗のもとです。セルフリノベーションに挑戦する際は、自分でできることとできないことを見極め、本記事で紹介したポイントも踏まえながら、計画的に進めていきましょう。

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