布製品を自分で撥水加工!ローソクで防水
急な雨でずぶ濡れ!でもそんな時に身につけているものが防水だったら、いろいろと安心ですよね。簡単にできる防水アイテム変貌術をご紹介。
公開日 2017.03.31
更新日 2022.01.07
カジュアルな雰囲気のファッションには欠かせないキャンバス生地などの布製アイテムたち。おしゃれなのはいいのですが、雨の日は水が染み込んでズブ濡れに。水に弱いのが欠点ですよね。そこで、今回試してみたのが蝋を使って布製品を防水製品に変身させるDIY術。100円ショップでも手に入る、シンプルな白いローソクを使って、本当に防水できるのか、布製の靴とキャップで試してみました。
材料と道具
■ローソク
■ドライヤー
■ドライヤー
キャンバスシューズで試してみた!
今回のようにローソクを使って布をコーティングすることを「蝋引き」といいます。布以外に、紙やヒモ、革製品でも利用されている技術です。
雨の日には履くことができない布製の靴。今回はどれくらい防水できるようなったかわかるように、片方だけ防水仕様にしてみましょう。
雨の日には履くことができない布製の靴。今回はどれくらい防水できるようなったかわかるように、片方だけ防水仕様にしてみましょう。
STEP.1 蝋を防水したい部分に塗る
まずは靴の表面に蝋を塗っていきます。甲の部分からかかとまで、全体が布になっていたので、塗り残しがないようにまんべんなく塗ります。
底の部分との境目、布と布の縫合部分など、水がしみそうなところは特に念入りに塗り込みました。元の色がわからなくなるほど多く塗り込んでも、馴染ませれば透明になるので、安心して塗り込みましょう。
全体を白く塗り終えたら次のステップへ。
STEP.2 ドライヤーで温めながら、蝋を布になじませる
ドライヤーの熱風を当てて、蝋を布になじませていきます。
手を火傷しないように注意しながら、細かいところまでしっかりとなじませていきましょう。ちなみに今回のように蝋引きした布には、こすると白い傷がつくことがあります。これは蠟引き布特有の現象でチョークマークと呼ばれています。白い傷が気になったら、この時と同じように一度ドライヤーで温めればOK。傷が布になじんで、見えなくなりますよ。
白いところがなくなるまで馴染めば完成です!1度塗りでは防水性に不安があったので、今回は乾かしたあと、再度蝋を塗り込みました。
塗っていない靴と比べてみると、はっきりと生地のハリ感が変わったことがわかります。蝋を塗ることで、布もパリッとした感触に変身。もしかしたら、ちょっとごわつき感を感じるかもしれませんが、履いているうちになじむそうですよ。また色については、心持ち濃くなったように感じますが、大きな変化はないようです。
ハードに水や汚れにさらされる靴。ちゃんと防水仕様なったのでしょうか!? 水を使って実験です。
水滴の形がはっきりとわかるくらい、ちゃんと水をはじいています! これならちょっとくらいの雨なら大丈夫そうですね。ちなみに蝋引きした布は、撥水加工された状態になっているので基本水洗いはNGです。普段から靴用のブラシを利用して、細かな汚れをこまめに落としておくとよいでしょう。
水滴の形がはっきりとわかるくらい、ちゃんと水をはじいています! これならちょっとくらいの雨なら大丈夫そうですね。ちなみに蝋引きした布は、撥水加工された状態になっているので基本水洗いはNGです。普段から靴用のブラシを利用して、細かな汚れをこまめに落としておくとよいでしょう。
参考までに、蝋を塗っていない方の靴にも水をかけてみたところ……。
すぐに水が染み込んで、びちゃびちゃに。この様子をみると、蝋を塗るだけで、しっかり防水できたことがわかりますね!
左右ならべてみると、撥水具合が一目瞭然です。
左右ならべてみると、撥水具合が一目瞭然です。
もし履いているうちにガンコな汚れがついてしまったら、固く水分を絞った布で拭くと良いでしょう。ただし、しっかりついた汚れを落とそうとゴシゴシこすってしまうと、布の色まで落ちてしまうので注意してくださいね。
【結果】成功!
足元というハードな環境で使うものだからこそ、やはりちょっとでも防水機能がついていたほうが安心できる靴。お気に入りの布製スニーカーも、この方法で簡単に防水にできますよ! 汚れ防止にも役立ちそうです。ただし、熱に弱い部品が付いている場合は、ドライヤーで溶かしてしまわないように気を付けてくださいね。
今回のように蝋引きした布を、どうしても丸洗いしたいというときは、中性洗剤の入った水の中に入れて優しく押し洗いします。漂白剤入りの洗剤は使わないようにしてください。全体を洗うことで蝋が落ち、防水機能が弱くなってしまうので、乾いた後に再度蝋引きをしておくと良いでしょう。
今回のように蝋引きした布を、どうしても丸洗いしたいというときは、中性洗剤の入った水の中に入れて優しく押し洗いします。漂白剤入りの洗剤は使わないようにしてください。全体を洗うことで蝋が落ち、防水機能が弱くなってしまうので、乾いた後に再度蝋引きをしておくと良いでしょう。
布製キャップで試してみた!
続いて、布のキャップの防水加工に挑戦。道具や工程はシューズと全く同様です。
こちらは形が丸いため、靴に比べて塗り込みづらかったです。ボウルなどを帽子の中に入れると、しっかり塗り込めるでしょう。縫い目も多く、手で押さえた状態で一度塗りだけでは不完全な状態に。2度目は支えを使って厚めに塗り込みをし直しました。特に縫い目周辺を中心に、水が染み込みそうなところを二度塗りすると安心して使えるように感じました。
防水効果もバッチリ!
靴と違い顔に近いからか、最初はちょっとローソクの臭いがするような気がしましたが、時間が経つと徐々に気にならないように。
もし防水機能が弱くなってきたなと感じたら、同じようにローソクでコーティングすればOK。何度も重ねることで、どんどん防水機能は強化されます。ごわつきが強くなったように感じるかもしれませんが、使っているうちに徐々に馴染んでくるでしょう。
蝋でコーティングした布は時間が経つにつれ、汚れやこすれで徐々に色落ちをしていきます。それもまた、蝋引き布独自の味わい。時間をかけて変化していくアイテムの様子を楽しんでください。
もし防水機能が弱くなってきたなと感じたら、同じようにローソクでコーティングすればOK。何度も重ねることで、どんどん防水機能は強化されます。ごわつきが強くなったように感じるかもしれませんが、使っているうちに徐々に馴染んでくるでしょう。
蝋でコーティングした布は時間が経つにつれ、汚れやこすれで徐々に色落ちをしていきます。それもまた、蝋引き布独自の味わい。時間をかけて変化していくアイテムの様子を楽しんでください。
まとめ
ローソクが1本あれば、簡単に布を防水仕様にできるDIY術。今回は靴と帽子で試しましたが、他のアイテムでも使えます。ポピュラーなところでは水の染み込みが気になるコースターや持ち運ぶことで汚れが付きやすいブックカバーなどのほか、大きなトートバックでも可能です。また端がほつれやすい布をコーティングすれば、ほつれ防止にもなりますよ。
ただし、ローソクを塗り込む際は服や防水したくないアイテムに、蝋の粉が付着しないように注意しましょう。しっかり防水コーティングができる反面、服や机などにつけてしまうと、なかなかきれいにとることができません。注意してくださいね。
ただし、ローソクを塗り込む際は服や防水したくないアイテムに、蝋の粉が付着しないように注意しましょう。しっかり防水コーティングができる反面、服や机などにつけてしまうと、なかなかきれいにとることができません。注意してくださいね。
WRITTEN BY
Japan
DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!
Instagram
https://www.instagram.com/diyersjapan/