オフィス移転を成功に導くポイントは?スケジュールや流れを整理して解説

コロナ禍によるオフィス移転を前向きに考えていても、それに関する知識とノウハウが備わっていないと、準備を始められません。本記事では、オフィス移転の大まかな流れやコストの目安、成功のポイントなどを解説します。これらを踏まえて、まずは知識とノウハウを把握しましょう。

公開日 2021.11.22

更新日 2021.11.22

オフィス移転を成功に導くポイントは?スケジュールや流れを整理して解説

近年の働き方改革により、オフィスの使い方や規模、求められる立地などが変化してきています。新しい時代に適応するために、思い切ってオフィス移転を考慮する企業も増えているようです。この記事では、費用相場や注意点、大まかな過程など、移転前に知っておきたいポイントをまとめました。コロナ禍でのオフィス環境の改善に悩んでいる企業担当者は、これらを参考にして取り組みを始めてみましょう。

オフィス移転の費用相場の目安は?項目ごとにチェック

引っ越しや原状回復、工事において、さまざまな費用がかかります。契約の要件や内装などによって変動しますが、移転にかかる総合的な費用は、約20万〜40万円/坪ほどが一般的です。どの作業にどれだけのコストがかかるのか、項目ごとに費用の目安を紹介します。

引っ越し費用

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新たにオフィスを開設する場合とは違い、旧オフィスで使用していた機器や家具などを、そのまま活かすケースが多いでしょう。相場としては、従業員一人あたり約2万〜3万円が妥当で、オフィスの立地や荷物量、精密機器の有無などによって、金額が変動します。個人の持ち物はなるべく減らしておき、運べるものは自分たちで運搬すれば、コストを削減できます。

また、2〜4月の引っ越しシーズンは、費用が高くなりやすいので注意が必要です。業者をよく見極めないと、相場の約1.5〜2倍に費用がふくらむこともあり、従業員一人あたり約5万円のコストがかかるケースも見られます。可能であれば、なるべく繁忙期を避けて、費用を安く抑えられるシーズンに要請することが望ましいでしょう。

旧オフィスの原状回復費

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これまで使用していたオフィスは、賃貸を開始した時と同じ状態に戻さなければなりません。原状回復による望ましい状態は、入居時の契約で決まっており、同じ業種でも各企業の利用状況や物件の契約内容などにより、原状回復費に幅があるので注意しましょう。

相場としては、約2万〜10万円/坪が妥当と言えます。小・中スケールの狭いオフィスは約2万〜5万円/坪、大スケールの広いオフィスは約5万円/坪以上を目安とするとよいです。原状回復工事は、物件によって業者が限定されているケースが多く、見積もりが安いからといって、ほかの業者に工事を任せるのは難しいかもしれません。

新オフィスの契約費・工事費

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契約費にはさまざまな種類があり、主な内容は敷金・礼金、前家賃、火災保険料、保証委託料、仲介手数料などが挙げられます。これらの金額は要件によって変動しますが、50坪以下の小・中スケールのオフィスの敷金は家賃の約3〜6ヶ月分、それ以上の大スケールは家賃の約6〜12ヶ月を目安にするとよいでしょう。
礼金がかかる場合は、家賃の約1〜2ヶ月分が多いです。大手の企業が所有している物件などでは、礼金のかからないケースもあります。

内装工事費の相場は、約10万〜30万円/坪と言われています。一般的なオフィスであれば、10万円/坪ほどで建てられますが、デザインにこだわったり、最新の設備を導入したりする場合は費用がふくらみやすいでしょう。電話や電気、LANなどのネットワーク工事は、従業員一人あたり約5万円以上が目安です。IT企業など、グレードの高い通信設備が必要な企業は、費用が高くなりやすいので要注意です。

そのほか移転に伴う諸手続にかかる費用

移転時には法務局や税務署、社会保険事務所などに、新しく届け出を提出しなければなりません。これらの書類は自分で発行するのではなく、専門家である行政書士に手続きを要請することが一般的です。業種やオフィスのスケールなどに関わらず、約10万〜20万円の出費も追加されてしまいます。
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また、新たに社用機器を導入したり、名刺や印刷物などを作り直したりする必要があります。印刷物やセキュリティーカード、社員証の発行などは、従業員一人あたり約1万〜2万円を目安にするとよいでしょう。

オフィス移転時に重要な過程の目安をステップ別に解説

では、どのくらい前から準備を始めればよいのでしょうか。移転の大まかな過程や注意すべき着目点などを紹介します。

最低でも6ヶ月以上の期間が必要

さまざまな手続きや工事などが必要なため、一般住宅の引っ越しに比べて、大幅な時間がかかります。物件の広さなどにもよりますが、約6ヶ月〜1年ほどの長いスパンで進めるケースが一般的です。ビルの選り抜きやオフィスの仮想などは、それよりも前に済ませておくべきでしょう。これから移転を行う場合、旧オフィスの問題点や移転の目的・コンセプトなどを、早い段階で洗い出しておき、計画を立てみてください。これにより、実際の移転プロセスもスムーズに進展可能となります。

ステップ1:目的やコンセプトを明瞭化し、全体の過程を組み立てる

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最初に、引っ越しの目的やコンセプトを明瞭化させることが大事です。漠然としたままプロジェクトを進めると、従業員の満足度が下がったり、移転の成果を思うように実感できなかったりと、かえって働きづらい環境になってしまう恐れもあります。まずは、旧オフィスの課題を洗い出し、「どのような環境でどのように働きたいのか」など、新オフィスの仮想をなるべく具体的に決定しましょう。オフィスの仮想や、移転の目的・コンセプトなどが定まったら、全体の過程を組み立てていきます。

ステップ2:既存オフィスへの解約予告・移転計画の社内告知

目的とコンセプトが明瞭化し、スケジューリングへ取り掛かる段階で、現在のオフィス管理会社や貸主へ、解約通知を提出します。一般には、退去の6ヶ月前に通知します。ただ、物件のスケールなどによって期間が異なる可能性もあるため、契約内容を事前に確認するとよいでしょう。

また、解約通知を提出したら、速やかに契約期間内に原状回復工事を済ませる必要があります。原状回復工事は、物件が限定する業者に要請するケースが多いので、工事にかかる日数もあらかじめ確認しておくべきです。

さらに、2~3ヶ月前には、オフィス移転に関する社内告知と、どのように進めていくのか、過程を明記した計画表の社内共有を済ませましょう。

ステップ3:物件・移転業者の選り抜き

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解約通知の提出と並行して、新オフィスの選り抜きを行います。オフィスの場所は、企業のブランディングに影響を与える可能性もあるため、利便性や設備、コスト面などの条件だけで決定せず、慎重に選ぶことが肝心です。
ほかにも、従業員の通勤時間や取引先へのアクセス、最寄りの交通機関など、さまざまな点に考慮しながら、新オフィスをサーチします。オフィスの選り抜きにおいても、最初に決定した移転の目的やコンセプトを重視し、それらに合致する物件を選びましょう。

また、同時に業者の選り抜きも対応します。業者によって要請できる範囲や、得意な施工などが異なるため、あらかじめ予算やオフィスのスケール、実施時期や要請したい内容などを調節しておくことが大事です。最初からひとつの業者に絞るのではなく、相見積もりを取って、費用や要件などを比較検討するとよいです。

ステップ4:オフィス配置の設計・インテリアの選り抜き

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新オフィスと業者が決定したら、配置の設計を行います。まずは、移転の目的とコンセプトを決める際に洗い出した、旧オフィスの問題点を参考にしながら、大まかな配置を決めるゾーニング計画を立てるとよいでしょう。
コロナ禍による働き方改革などで、大掛かりな配置変更が必要になる企業も見られます。出勤する従業員の最大人数や、各スペースに必要な広さなど、オフィスに必要な要件を改めて確認することが肝心です。さらに、ある程度の配置が固まってきたら、旧オフィスで使用していた什器をそのまま活かすか、新たに買い替えるかなどの、細かい判断も併せて対応していきます。

ステップ5:新オフィスの工事・旧オフィスの引っ越し準備

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移転の約2〜3ヶ月前ほどを目安に、旧オフィスの引っ越し準備を進めていきます。作り上げた配置プランを参考に、廃棄すべき設備や新しく購入する什器の有無をチェックし、必要に応じて見積もりを出しましょう。引っ越し業者の選り抜きや見積もりの要請も、この時期に実施します。

また、オフィスのスケールにもよりますが、移転の約2ヶ月前に新オフィスの内装工事を開始します。工事が始まったら、現場を業者に任せきりにするのではなく、計画に沿って工事が進められているか、進捗状況をこまめに確認するとよいでしょう。

ステップ6:新オフィスへの引っ越し・旧オフィスの原状回復工事

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新オフィスの工事が整ったタイミングで、引っ越しと旧オフィスの原状回復工事を行います。注意するのは、旧オフィスの契約期間内に、原状回復工事を済ませる必要があることです。一般的な小・中スケールのオフィスは約1〜2週間、大スケールのオフィスは約1ヶ月かかるので、契約期間に余裕を持って、引っ越しと原状回復工事を行いましょう。

引っ越し当日は、限られた時間の中で、効率よく業務を進めなければなりません。あらかじめ、「誰がどの作業を担当するのか」を明記したハンドブックを配布しておくと、スムーズに搬出できるでしょう。

ステップ7:移転に伴う各種届け出

移転が完了したら、移転に伴う届け出を提出しなければなりません。大まかな種類は、社会保険事務局や法務局、税務署、都道府県税事務所、公共職業安定所などです。移転から何日以内に提出すべきか、それぞれ異なる期限が設けられているため、事前に手続きの方法などを、把握しておくとよいです。また、取引先や関係者への通達も忘れずに対応しましょう。

オフィス移転を成功に導く着目点は?

オフィス移転を成功に導くポイントは?スケジュールや流れを整理して解説
移転の成果を極大化するために大事なことは、移転の目的とコンセプトを明瞭化し、新オフィスのイメージをなるべく具体的に考えることです。内装のデザインや設備、広さなどはもちろんのこと、出社の頻度や休憩スペースなど、働き方や行動を想像できるくらいまで、具体化しておくことが理想的でしょう。あらかじめしっかりと仮想を固めていれば、細かな過程も立てやすく、余裕を持ってプロジェクトを進められるはずです。

また、移転には多くの業者のサポートが必要です。業者とは長い期間にわたり共同作業を行うため、施工の腕だけでなく、「コミュニケーションの取りやすさ・担当者間の相性」なども、大事な選定要素と言えます。業者の選り抜きは、施工のクオリティを左右する肝心な着目点なので、妥協せずに慎重に対応しましょう。
オフィス移転を成功に導くポイントは?スケジュールや流れを整理して解説
近年、新型コロナウイルスの影響などで、オフィスの在り方も変化しています。この機会にオフィスを移転し、大幅に働き方改革を推し進める企業も多いことでしょう。移転は、細かなスケジューリングや適切な業者の選り抜きなどが、施工のクオリティを左右するため、これらをしっかりと実施できるように、余裕を持って計画を立てることが肝心です。
移転に際して最適なレイアウトを考えたり、移転先のリフォームを検討したりしているなら、「カシワバラ・コーポレーション」へぜひお問い合わせください。

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