リノベした狭小住宅で暮らして3年。良かった点悪かった点。

28歳で福岡へ移住し、築40年の物件をセルフリノベーションしながら生活。その様子をブログメディア「DIY MAGAZINE」で公開しているセーチです。結婚を期に関西の2階建て狭小住宅で暮らし始めました。3年住んでみて狭小住宅のメリットやデメリットが分かったので紹介したいと思います。

公開日 2024.02.27

更新日 2024.02.27

リノベした狭小住宅で暮らして3年。良かった点悪かった点。

狭小住宅とは?

狭小住宅は、その名のとおり狭くて小さい住まいのこと、はっきりした定義はされていませんが、15坪以下(50平米)の住宅のことを狭小住宅というのが一般的です。

そんな我が家も10坪の狭小住宅、しかも駐車場も庭もない築古。
1階がLDKと水回り、2階が4.5畳の寝室と6畳の書斎になっています。
実の広さは48平米あり、家族2人で暮らすには十分な広さでした。

築古狭小住宅を選んだ理由

結婚を期に福岡から関西に引っ越すことになり、当初は中古マンションを購入して引っ越す予定でした。

その頃コロナが流行してしまい、引っ越すタイミングが後ろ倒しに。
その期間に築50年空き家の話を頂き、妻の実家と職場が近いという理由と中古マンションより築古狭小住宅の方が暮らしやすい方が良いと思い、リノベして住むことにしました。

狭小住宅に住んでわかったメリット

一番のメリットに感じたのは利便性です。
関西は主要路線が多くあり、我が家は3路線が使用できる駅から徒歩8分の立地にあります。
駅まで徒歩圏内なので、駐車場の無い狭小住宅でも不便を感じていません。

狭小住宅は光熱費が安いのもメリットです。
部屋が狭いので6畳用の安いエアコンを取り付けていますが、冬も夏も温度調整は満足しています。
部屋が狭い分すぐにあたたまるので、日々の光熱費を抑えられるので助かっています。

物件の購入価格を抑えられた点も良かったです。
狭小住宅はもともと1軒立っていた土地に2~3軒建てて土地を小分け手にして販売していることが多いです。土地が狭い分値段も抑えられているので購入しやすいのはメリットです。
我が家の場合は築50年を超えている狭小住宅なので、土地値のみで購入することができました。

狭小住宅に住んでわかったデメリット

狭小住宅は住宅地に建てられていることが多く、左右を別の住宅に挟まれているケースが少なくありません。そのため、窓があっても光が遮られてしまい、日中でも日当たりが悪く薄暗くなってしまいます。我が家の1階もリノベ前はかなり薄暗い状態でした。

壁を撤去して間取りを変えることで道路側の窓から光が入るようにしました。
1階は広々としたワンルームにすることで、動線を確保して生活がしやすいようにしています。
狭小住宅に多い間取りだと思いますが、わが家の水回りは1階にあります。
洗濯物を干せる庭がないため、1階で洗濯したものを2階のベランダまで運んでいました。
リノベした際、階段の傾斜は変えずに直したので、洗濯物を抱えた状態で階段を昇り降りするのはかない大変でした。

今はドラム式洗濯乾燥機を導入したのでこの点はクリア。
ドラム式洗濯機の種類によっては、1回乾燥機を回すのに電気代が数十円かかるので、電気代の安いシャープのヒートポンプ式の洗濯乾燥機を選びました。

狭小住宅の収納スペースは、階段の下や靴箱の上などのデッドスペースを活用することが必須です。それでも収納が足りない場合は、壁一面を壁面収納にすることで、デザイン性を保ったまま収納スペースも確保できます。

我が家の場合、IKEAの壁面収納棚をキッチンまで伸ばしてデザインを統一しています。
この棚に置ける量だけしか物を持てないので、必然的に物が減って必要な物だけが残りました。

壁に取り付けるタイプだと工事費が高額になりがちですが、IKEA棚であれば自分で組み立てて奥だけなので簡単です。棚数も好きなようにカスタマイズできるので、狭小住宅におすすめ。
ラタン扉のオプションもあるので、隠したい物を置くのにも適しています。
2階の収納はクローゼットだけでは足りなかったので、タンスなどの置き型タイプの収納家具を設置できればよかったのですが、狭くて無理でした。
なのでベッド下に収納できるタイプの物を設置して、デッドスペースを有効活用しています。

狭小住宅だからといって、最低限の収納にすると後から追加するのが難しいので、リノベする際はできるだけ収納スペースを確保するようにした方が良いです。

部分だけか全体的にリフォームをするか

新築で狭小住宅を購入する際は、間取り等考慮されているので困らないと思いますが、中古の狭小住宅を購入する際は、どこまでリフォーム、リノベーションするのかでコストも方法も変わります。
間取りや動線、階段のかけかえなど全体的に変更するなら、スケルトンリフォームも選択肢に入れたほうがいいでしょう。コストはかかりますが、スケルトンリフォームなら、間取りも動線も全体的に変更でき、断熱や耐震補強なども可能になるので検討した方が良いです。

部分的にリノベーションする場合なら費用を抑えられます。
我が家の場合は築50年を超える建物だった為、住めても7~8年と割り切って金額を抑えてリノベしました。それでも水回りを交換するだけで100万円以上かかりますし、内装を全て入れ替えるとなると、さらに100万円以上かかります。※それ以上かかる場合もあります。

唯一リノベできずに心残りなのが階段。
階段をゆるやかにする工事は予算と合わなかったため断念しました。
昔ながらの階段なので角度が急すぎて横向きでないと足を踏み外しそうになります。
部屋内部の生活は気に入ってるのですが、階段だけ費用をケチって生活がしずらい状況なので心残りです。
住むまでは狭小住宅に少し抵抗がありましたが、実際に3年住んでみて、利便性が良く、狭い家でもアリだなと認識が変わりました。間取りに拘りが無い人であれば中古の狭小住宅を安くリフォームするのもおすすめです。

これから狭小住宅を検討されている方、予算内に収めるのは大変で少しばかりの妥協は必要になるかと思いますが、リノベーションする場所の優先順位を付け、予算に折り合いをつけながら快適な生活ができるよう相談してみてください。

セーチ

WRITTEN BY

セーチ

Japan

DIYのブログ『DIY MAGAZINE』を運営。福岡在住の28歳です。物件をセルフリノベーションしていく過程とDIYに関する情報を発信しています。