ワンルームに収納を生み出すDIY術 〜突撃!隣のDIY! vol.12 〜
DIYのアイデアは十人十色。その情報を追い求めて読者の家に乗り込む連載企画の第12弾。今回は6畳のワンルームという手狭な空間を見事に自分色に染めたDIY事例を紹介します。
公開日 2016.12.02
更新日 2022.01.07
2×4材と「ディアウォール」の組み合わせで自分らしい収納を作る
“STANDARD OF LIVING PACKAGE”をコンセプトに、都市と自然をつなぐツールを発信する世界的なアウトドアブランド「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」をベースとしたトータルコーディネートを提案するアウトドアショップ「THE NORTH FACE STANDARD(ザ・ノース・フェイス スタンダード)」。今回、その二子玉川店で働く久さんの自宅に突撃しました。引越して1年1カ月ほどというお部屋は、「ワンルームが良かったので」決断したとのこと。
「正直に言うと収納があるに越したことはなかったんですが、今の自分にはこのぐらいの広さがいいかなと思ったんです。もちろん予算内っていうところもありましたが。なので、引越しを決めた時点で棚を作ろうと思って、ある程度自分の中でこういう風にしようと描いていました」
もともとは美容学生だったという久さん。
棚作りを構想できるほど昔からDIYの体験をしていたそう。
「もともと、父親がモノ作り好きだったんですよ。小学校の自由研究という名目で父親が割り箸で作った東京タワーを持って行かされるという経験があるくらい、嫌でも影響を受けましたね(笑)。実家では自分専用の箸や、部屋に黒板を作ったりしていました。この針金で作ったハーレーもInstagramの投稿で見て、負けたくないなと勝手に変な闘争心を燃やして作ったもの (笑)」
10mほどの針金でこのサイズ感に。
棚をはじめ、自宅のDIYには材料にもこだわりが。
「2×4材はホームセンターで買ったんですが、他の木材はほぼ二子玉川の材木屋でもらってきた端材なんです。集めた材料を組み合わせて作り上げていきました。作るために買うんじゃなくて、ある材料で作っていった感じですね」
《PUEBCO(プエブコ)》の雑貨を多数愛用中とのこと。
どうしても余分が出てしまう材料を最低限に抑えて行うDIY。無駄もなく、アップサイクルの視点は、見習いたいポイントですね。
▼収納棚
端材を切りそろえて作り上げたそう。
飯ごうを道具入れに活用。
これだけの量をかけても壊れないしっかりとした作り。
棚には照明器具も設置。
「2×4材を『ディアウォール』(2×4材を天井と床に突っ張らせることで、ネジ釘も使用できる柱を作るためのパーツ)で柱にして、あとは構想していた形に端材を打ち込んでいきました。『ブライワックス』を塗っているところと塗ってないところがあるんですが、そのミックス感がいいかなと。蛍光灯は東急ハンズで3,000円ぐらい。その囲いは100円均一で買ったワイヤーネットを折り曲げて使っています。100円均一と言えば、フック類もよく利用していますね」
▼洋服棚
アイテムによって収納位置も変えているとのこと。
デッドスペースを作らない巧みな収納術。
「木箱は300円ショップで購入できるんですよ。だから、4つで1,200円という値段でここまでの収納ができちゃうんです。黒いボックスは『GENERAL VIEW』(日本では入手しにくいリノベーションのためのアイテムや生活必需品を展開するオンラインストア)が今ほど有名になる前に買いました。その規格に合わせて棚を作っています。けっこうモノが入るので重宝してますね」
▼アートワーク
包装紙も額縁に入れることで立派な飾りに。
ファンだというマイケル・ジャクソンのポスターも。
「正直飾るモノがなかったからありもので代用してます(笑)。ただアパレルブランドのタグって顔と言えるモノだから、デザインが集約されてると思うんですよ。なので気に入ったタグは前から取っておいたんです。GINERAL VIEWの包装紙もカッコ良かったので額縁に入れて飾ってみました」
▼ガス缶ケース
ガス缶の丸みにも対応したキレイな仕上がり。
「昔からレザーで財布やカバンなどを作っていたんです。このガス缶ケースもその延長で、職場の先輩に相談されて試作してみたもの。キャンプに頻繁に行くのですが、こういった自分が作ったアイテムがあるとテンションはあがりますね」
家具だけじゃなく、アウトドアグッズまで作るDIYerな久さん。そのアイデア源は?
「ジャンルを限定せずに雑誌を見て、常に情報収集していますね。特にCasa BRUTUSは必ずチェック。あとはInstagramで見つけたモノなども参考にしてます」
単色の棚もステッカーでアレンジ。
バケツをゴミ箱に。
自ら作り上げたインテリアで特に気に入っている箇所も聞いてみました。
「悩ましいけど、テレビ台と、道具を吊るしているところですかね。個人的には1番収まりがいいかなと。置くモノが増えたら拡張すればいいだけなんで、その点がやはりDIYの魅力かなと思います」
工具に合わせてフックをチェンジ。
2×4材の余りも棚板に。
端材でも十分な仕上がり。
棚のセンターには大きな黒のボードを設置。
最後に次なる目論みを教えてもらいました。
「本をキレイに置く場所がないので、ボックスを重ねて専用の棚を作ろうかと思っています。仕上げをもう少しキレイにできればと思っているので、サンダーも欲しいな。あと次引っ越すならもう少し広い場所に住みたいです(笑)」
等身大のアイデア、ぜひ参考にしてみてください!
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Japan
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