リフォームローンって何?種類や選び方&活用したい減税制度を解説!
リフォームローンの特徴、種類、選び方、利用条件などを説明します。無担保リフォームローンと有担保リフォームローンの違いが知りたい人や、ローンを使った時に適用される減税制度について知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
公開日 2020.10.26
更新日 2022.01.07
INDEX目次
フルリフォームや間取り変更など、大規模なリフォームをする時は思った以上に費用が膨らむこともあるでしょう。なるべく負担がかからない上手な資金繰りを行い、リフォームの希望を叶えたいものです。ここでは、リフォームローンの説明やメリット・デメリット、選び方のコツなどを紹介します。リフォーム費用の支払いで悩んでいる人も参考にしてください。
そもそもリフォームとは?定義をおさらい!
リフォームとは、水回りの設備交換や床の張り替え、外壁塗装といった部分的な改修によって、住宅を新築のようにきれいな状態に戻すことです。アパートや賃貸マンションの場合は、「入居する前の状態に回復させる」という意味で使うこともあります。リフォームは、「住宅を長持ちさせたい」「傷や汚れなどの修復をしたい」といった時に、住居の原状回復を行うイメージでしょう。
中古物件を改修する時、リフォームだけでなく、リノベーションや建て替えなどの選択肢も出てくるでしょう。ここからは、それらはリフォームとどう違うのかを説明します。
中古物件を改修する時、リフォームだけでなく、リノベーションや建て替えなどの選択肢も出てくるでしょう。ここからは、それらはリフォームとどう違うのかを説明します。
リノベーションとの違い
リフォームは原状回復の意味合いが強く、マイナスをゼロに戻すイメージです。一方で、リノベーションは回復だけではなく、プラスの価値を生み出すという意味があります。
施工イメージの例を挙げると「昔ながらの木造一戸建てを、モダンなデザイン・設備へ作り替えたい」「2部屋を繋げた広いリビングを作り、子どもが安心して遊べる空間にしたい」など。比較的大がかりな工事になることも多く、骨組み以外をまるごと作り替えるスケルトンリフォームを行うこともあります。
施工イメージの例を挙げると「昔ながらの木造一戸建てを、モダンなデザイン・設備へ作り替えたい」「2部屋を繋げた広いリビングを作り、子どもが安心して遊べる空間にしたい」など。比較的大がかりな工事になることも多く、骨組み以外をまるごと作り替えるスケルトンリフォームを行うこともあります。
建て替えとの違い
リフォーム・リノベーションはどちらも、家の構造部分はそのまま残し、既存の住宅を生かして工事を行います。それに対して、建て替えは家の基礎からすべて取り払い、ゼロから家を造り直すことです。
築年数50年を越える古い物件などは、家の骨組みから劣化していてリフォームができないことも。建て替えは、リフォームよりも費用が高額になることも多いですが、施工の自由度が高いため、イメージを実現しやすいという利点もあります。
リフォーム・リノベーション時に使える「リフォームローン」とは?
マンションや一戸建ての増改築・補修などを行う時に利用できるリフォームローン。大がかりなフルリフォームとなると費用に1,000万円以上かかるケースもあるため、状況に応じて利用を検討するとよいでしょう。ローンは担保型と無担保型の2種類があり、それぞれ条件や内容が異なります。
リフォームローンは借入の上限額が50万〜1,500万円ほどの小規模なプランが多く、借入期間も10〜15年とやや短めなのが特徴です。また、金利はほかの借入に比べて高く、2〜5%ほどのプランも。変動金利が採用されているケースが多く、金利が上昇すれば月々の返済額も上がるので注意しましょう。
リフォームローンは借入の上限額が50万〜1,500万円ほどの小規模なプランが多く、借入期間も10〜15年とやや短めなのが特徴です。また、金利はほかの借入に比べて高く、2〜5%ほどのプランも。変動金利が採用されているケースが多く、金利が上昇すれば月々の返済額も上がるので注意しましょう。
リフォームローンと住宅ローンの違い
住宅ローンは主に新築の家を購入する時に利用します。金額の上限はリフォームローンより大きく、500万〜1億円ほどの借入が可能です。借入期間は最長35年と長いため、月々の返済金額を抑えてゆとりのある返済計画を立てられるでしょう。
金利は1〜2%ほどと低く、利用できる減税制度もあります。金利負担が少ないメリットがありますが、リフォームローンより審査が厳しいので注意が必要です。
金利は1〜2%ほどと低く、利用できる減税制度もあります。金利負担が少ないメリットがありますが、リフォームローンより審査が厳しいので注意が必要です。
住宅ローンが残っていてもリフォームローンは借りられる?
住宅ローンとリフォームローンの併用は可能です。しかし、住宅ローンの返済状況や現在の収入、またマイカーローンの状況なども審査の対象になるため、審査基準が厳しくなるかもしれません。場合によっては新たにリフォームローンを組み直すのではなく、リフォーム一体型ローンへの借り換えも視野に入れるのがオススメです。
建て替えなら「建て替えローン」が使えることも
建て替えはリフォームよりも工事費用が膨らみ、資金繰りに悩む人も多いでしょう。リフォームローンよりも簡単にまとまった金額を借りられる、建て替えローンが利用できることもあります。
借入上限や審査基準などは銀行によってさまざまですが、過去に借金履歴などがない、安定した収入がある、土地の抵当権を外せるか、などといった基準があるようです。家を基礎部分から作り直す建て替えを行う時は、ぜひ検討するとよいでしょう。
借入上限や審査基準などは銀行によってさまざまですが、過去に借金履歴などがない、安定した収入がある、土地の抵当権を外せるか、などといった基準があるようです。家を基礎部分から作り直す建て替えを行う時は、ぜひ検討するとよいでしょう。
リフォームローンを借りるメリット&デメリット
リフォームローンを利用して、なるべく負担の少ない返済ができれば嬉しいものです。ここまで紹介した特徴をふまえ、ローンを組むメリット・デメリット、借り入れ時の注意点などを紹介します。
【メリット】審査が通りやすく少額なら無担保でも借りられる!
リフォームローンのメリットは審査の基準がゆるいこと。小額であれば、現在手元にまとまった資産や担保がなくてもお金を借りられます。必要書類も少なく、保証人がいらないケースもあります。気軽に借りられるのが魅力でしょう。
【デメリット】金利の高さがネック
一方で、注意が必要なのは金利の高さ。住宅ローンが1〜2%であるのに対し、リフォームローンは2〜5%ほどの金利がかかります。返済期間も最大15年前後と短く、借入額によっては月々の支払い額が高額になるケースもあるでしょう。気兼ねなくローンを組めますが、支払い計画をきちんと立てることが大事です。
どんな物があるの?リフォームローンの種類と選び方
リフォームローンは無担保型と担保型の2種類に分かれます。それぞれ特徴が異なるので、借入額や金利、返済期間などを比較して状況にあったローンを選びましょう。ここでは、無担保型リフォームローンと担保型リフォームローンのポイントを解説します。
無担保型リフォームローン
無担保型は手続きが簡単で審査のハードルが低いのが特徴です。保証人が不要なケースも多く、手軽にお金が借りられるのが利点でしょう。しかし、有担保型に比べると借り入れの上限額が少ない、金利が高い、返済期間が短いといった注意点があります。
借入額:約50万〜1,000万円
金利の相場:2〜5%
借入期間:10年前後
保証人:不要
必要書類:本人確認書類、年収が確認できる資料、リフォームの見積書・契約書など
借入額:約50万〜1,000万円
金利の相場:2〜5%
借入期間:10年前後
保証人:不要
必要書類:本人確認書類、年収が確認できる資料、リフォームの見積書・契約書など
担保型リフォームローン
担保型リフォームローンは、無担保型よりも多くの金額を借りられて金利が安いのがポイント。返済期間も長く、月々に多くの金額を支払うリスクは少ないでしょう。しかし、必要書類を揃えたり保証人を設定したりと無担保型よりも必要な手続きは多く、審査もより多くの基準があります。
借入額:約500万〜1億円
金利の相場:1〜2%
借入期間:35年前後
保証人:必要
必要書類:住民票謄本の原本、印鑑証明書3通、健康保険証、実印、源泉徴収書、所得証明書、確定申告書など
借入額:約500万〜1億円
金利の相場:1〜2%
借入期間:35年前後
保証人:必要
必要書類:住民票謄本の原本、印鑑証明書3通、健康保険証、実印、源泉徴収書、所得証明書、確定申告書など
借りやすいのは「無担保型」!
より手軽に依頼できるのは無担保型、金利が低く高額でも無理なく返済できるのが有担保型です。どちらも異なるメリット・デメリットがありますが、どちらを選ぶかは工事費用を目安にするとよいでしょう。
担保型リフォームローンは、担保登録の手続きで10万〜20万円前後の手数料がかかることもあります。工事費用が100万円未満の場合などは、金利の低さなどを考慮しても、有担保型の方がかえって費用が高くなってしまうことも。
100万〜200万円以上コストがかかる高価格のリフォームなら有担保ローンを、小額のリフォームなら無担保ローンを活用するのがオススメです。そのほかにも、「審査期間はなるべく短くしたい」「手続きに手間をかけたくない」といった人は無担保型がよいでしょう。
担保型リフォームローンは、担保登録の手続きで10万〜20万円前後の手数料がかかることもあります。工事費用が100万円未満の場合などは、金利の低さなどを考慮しても、有担保型の方がかえって費用が高くなってしまうことも。
100万〜200万円以上コストがかかる高価格のリフォームなら有担保ローンを、小額のリフォームなら無担保ローンを活用するのがオススメです。そのほかにも、「審査期間はなるべく短くしたい」「手続きに手間をかけたくない」といった人は無担保型がよいでしょう。
リフォームローンでも住宅ローン控除は使える?知っておくべき減税制度!
住宅ローン控除とは、年収やローンの状況、工事の内容などによって所得税を減額してくれる減税制度の1つです。ほかにも投資型減税、ローン型減税などがあり、適用できればコストを削減できるでしょう。ここでは、住宅ローンの利用条件や知っておくべき減税制度を解説します。
リフォームでも住宅ローン減税が適用になる場合あり!利用の条件は?
住宅ローン控除を利用すると、年末にリフォーム残高の1%が所得税から差し引かれます。最大控除額は毎年40万円で、適用期間は10年間とほかの所得税控除よりも長いのが特徴です。
リフォームでも、条件を満たせば住宅ローン控除が使えます。住宅の条件は、工事の完了から半年以内に依頼者自身が住む家であること。別荘やセカンドハウスなどは適用外です。ほかにも、リフォーム総額が100万円以上であること、年収が3,000万円以下であることなどの条件もあります。工事内容も限定されているので注意しましょう。
リフォームでも、条件を満たせば住宅ローン控除が使えます。住宅の条件は、工事の完了から半年以内に依頼者自身が住む家であること。別荘やセカンドハウスなどは適用外です。ほかにも、リフォーム総額が100万円以上であること、年収が3,000万円以下であることなどの条件もあります。工事内容も限定されているので注意しましょう。
バリアフリー・省エネなど特定のリフォームは「ローン型減税」も対象に
ローン型減税も、住宅ローンと同じく年末に1%の所得税減額が受けられる制度です。しかし、利用できる条件や控除の上限などが異なります。毎年の控除対象限度額は1,000万円で、適用期間は5年間とやや短めになります。
ローン型減税を利用できるリフォームは、バリアフリー工事、省エネ設備の導入、長期優良住宅化、同居対応などです。これらの施工は、自治体が行っている補助金制度なども併用できる可能性があるので、調べてみるとよいでしょう。
ローン型減税を利用できるリフォームは、バリアフリー工事、省エネ設備の導入、長期優良住宅化、同居対応などです。これらの施工は、自治体が行っている補助金制度なども併用できる可能性があるので、調べてみるとよいでしょう。
耐震リフォームなどは固定資産税の減額措置が受けられることも!
耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム、省エネリフォーム、長期優良住宅化リフォームなどは所得税だけでなく、固定資産税の減税制度を利用できることもあります。工事の内容によって、控除額は3分の1〜2ほど変動するので注意が必要です。住宅ローン控除と併用できるケースもあり、上手に活用すればコストの負担を減らせるでしょう。
リフォームは施工内容が幅広く、希望によっては多くの費用がかかります。トイレ、浴室、洗面所、キッチンなどの水回りは毎日使用するため、部品の劣化・汚れなどに悩む人も多いでしょう。リフォームローンを活用し、無理のない計画を立てて完済できれば嬉しいものです。場合によっては、住宅ローン控除やローン型減税なども利用して、お得にリフォームを行いましょう。
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