二階建てを平屋に!減築リフォームのメリットやデメリット、費用の目安は?
減築は生活状況に合わせて部屋を撤去したり、二階建てを平屋にするなど家の床面積を減らすリフォームです。減築のメリットやデメリット、気になる費用相場を具体例でご紹介します。減築は補助金制度や、新築時と同じように住宅ローンの利用が可能です。
公開日 2020.07.06
更新日 2022.01.07
子どもが独立したり、二階を利用しなくなったり、家族のライフスタイルは変化していくものです。その場合はリフォームで、住宅の余分な居住スペースを減らす「減築」ができます。最も気になるのは減築リフォームの費用です。増築の場合とは違って相場の予想が難しく、工事内容でも異なります。
今回は減築リフォームの具体例ごとに、費用相場をご説明していきます。あわせて、減築リフォームで利用できる補助金制度や、住宅ローンについても詳しく解説します。
今回は減築リフォームの具体例ごとに、費用相場をご説明していきます。あわせて、減築リフォームで利用できる補助金制度や、住宅ローンについても詳しく解説します。
減築とは?どんなメリットやデメリットがある?
建物全体を壊さずに、床面積を減らすリフォームのことを「減築」と言います。ちなみに増築は床面積を増やすことで、改築は床面積を変えずに行うリフォームを指し、「減築」は一般的には増築の反対を意味します。二階建てを平屋にしたり、二階の床の一部を取り外して吹き抜け空間を作ったり、使わなくなった部屋を取り去ったりすることで、家をダウンサイジングします。一階部分を駐車場にして二階以上を居住スペースに使っていた住宅では、駐車場を取り去り、階数を少なくする例もあります。
減築リフォームは子どもが独立して使っていた部屋が必要なくなった、夫婦が高齢になり、二階まで階段を上り下りするのが大変になった、駐車場や庭をつくりたい、という場合に多い工事です。
余分な部屋があると掃除も負担になりますし、人が長く使用しない部屋は傷みやすくなります。減築リフォームにより、建築家になった気分で自宅を快適な住宅に生まれ変わらせることが可能です。
余分な部屋があると掃除も負担になりますし、人が長く使用しない部屋は傷みやすくなります。減築リフォームにより、建築家になった気分で自宅を快適な住宅に生まれ変わらせることが可能です。
減築リフォームのメリット
減築リフォームのメリットを理解しておくと、どのくらい費用をかける価値があるか判断することができます。具体的なメリットをご紹介します。
・無駄な空間がなく移動や家事が楽になる
ライフスタイルの変化に合わせて、子ども部屋や書斎など無駄な場所を減らせるので、掃除や換気など家事の負担が減り、楽になります。減築する場所によっては生活導線の無駄がなくなり、住まいの利便性が向上します。高齢者が暮らしやすいように、階段を使用する二階全体を撤去した後、DIYでバリアフリー仕様に変えることも可能です。
・光熱費の節約ができる
家が広いと冷暖房の効率が悪く、部屋の間仕切りをしても、冷気や暖気が漏れてしまうため、電気代が高くなりがちです。照明器具の電気代もかかります。不要な居住スペースが無くなると、空調の効率がよくなり、光熱費の節約が可能です。また減築することで採光や通気性がよくなれば、照明や冷暖房の使用が減り、光熱費の削減につながります。
・防犯性が向上する
人の気配がない部屋は空き巣に狙われやすくなる恐れがあります。特にリビングから離れた二階の部屋は、不審者が侵入しても気づきにくくなります。減築で家の面積を減らし、室内に目が届くようにすることで防犯性を向上させることが可能です。
・耐久性や耐震性の向上も可能
二階以上の建物は上階の重さを支える一階部分に負担がかかり、それだけ劣化も進みやすくなります。二階部分を減築すると、住宅の劣化を防げるので耐久性が向上し、地震の時には揺れの影響が小さくなるので、耐震効果も上がります。
・固定資産税が安くなる
・無駄な空間がなく移動や家事が楽になる
ライフスタイルの変化に合わせて、子ども部屋や書斎など無駄な場所を減らせるので、掃除や換気など家事の負担が減り、楽になります。減築する場所によっては生活導線の無駄がなくなり、住まいの利便性が向上します。高齢者が暮らしやすいように、階段を使用する二階全体を撤去した後、DIYでバリアフリー仕様に変えることも可能です。
・光熱費の節約ができる
家が広いと冷暖房の効率が悪く、部屋の間仕切りをしても、冷気や暖気が漏れてしまうため、電気代が高くなりがちです。照明器具の電気代もかかります。不要な居住スペースが無くなると、空調の効率がよくなり、光熱費の節約が可能です。また減築することで採光や通気性がよくなれば、照明や冷暖房の使用が減り、光熱費の削減につながります。
・防犯性が向上する
人の気配がない部屋は空き巣に狙われやすくなる恐れがあります。特にリビングから離れた二階の部屋は、不審者が侵入しても気づきにくくなります。減築で家の面積を減らし、室内に目が届くようにすることで防犯性を向上させることが可能です。
・耐久性や耐震性の向上も可能
二階以上の建物は上階の重さを支える一階部分に負担がかかり、それだけ劣化も進みやすくなります。二階部分を減築すると、住宅の劣化を防げるので耐久性が向上し、地震の時には揺れの影響が小さくなるので、耐震効果も上がります。
・固定資産税が安くなる
固定資産税の税率は土地や建物の床面積の合計で決まり、家が広いほど税率が高くなるので、減築で床面積が減少すれば、評価額を下げられます。減築の度合いによっては年間数万円から十数万円節約することもできます。
・メンテナンス費用を軽減
家は住み続けるうちに年々傷みが目立つようになります。外壁や屋根の塗装、葺き替え、部屋の壁紙や床の張り替えなどメンテナンス費用が定期的に発生します。費用は面積が広いほど高くなるので、住宅面積を小さくする減築によって、メンテナンス費用を抑えることが可能です。
・メンテナンス費用を軽減
家は住み続けるうちに年々傷みが目立つようになります。外壁や屋根の塗装、葺き替え、部屋の壁紙や床の張り替えなどメンテナンス費用が定期的に発生します。費用は面積が広いほど高くなるので、住宅面積を小さくする減築によって、メンテナンス費用を抑えることが可能です。
減築リフォームのデメリット
ただし、減築リフォームは次のようなデメリットもあることに注意しましょう。
・工事後は登記申請が必要
住宅の床面積が変わる減築工事は規模の大小を問わず、登記申請が必要になります。変更してから一ヶ月以内に登記申請しなければならず、手続きには費用がかかります。また、増築工事を一緒にした場合は、床面積の増減がなかったとしても、原則として増築とみなされ、確認申請が必要です。
・収納が不便になるリスク
・工事後は登記申請が必要
住宅の床面積が変わる減築工事は規模の大小を問わず、登記申請が必要になります。変更してから一ヶ月以内に登記申請しなければならず、手続きには費用がかかります。また、増築工事を一緒にした場合は、床面積の増減がなかったとしても、原則として増築とみなされ、確認申請が必要です。
・収納が不便になるリスク
減築で床面積を減らすと収納スペースが不足するケースがあります。このリスクを回避するには物を減らす、またはロフトを作る方法が考えられます。固定資産税の床面積の対象になるのは1.5m以上の天井を持つ場所になるので、1.4m以下のロフトを作り、収納場所にすれば、固定資産税もかからず、収納スペースの確保が可能です。
・工事費用が高い傾向がある
リフォーム箇所を解体し、外壁や屋根、柱などを工事する必要がある減築は、想定以上に工事費用がかかるケースが多いです。特に築年数が長い木造住宅を減築リフォームする場合は、シロアリ被害が発覚することがあり、修繕費用が高くなります。光熱費や税金を節約できる費用と、リフォーム費用を比較して慎重に判断するようにしましょう。
・仮住まいが必要な場合がある
大きな減築リフォームの場合は、工事中に住むマンションなどの仮住まいが必要です。工事の内容にもよりますが、およそ三ヶ月はかかります。その間の家賃や家財の引越し費用なども負担しないといけません。リフォーム業者によっては仮住まいや引越しの手配をしてくれることがあるので、相談してみましょう。
・工事費用が高い傾向がある
リフォーム箇所を解体し、外壁や屋根、柱などを工事する必要がある減築は、想定以上に工事費用がかかるケースが多いです。特に築年数が長い木造住宅を減築リフォームする場合は、シロアリ被害が発覚することがあり、修繕費用が高くなります。光熱費や税金を節約できる費用と、リフォーム費用を比較して慎重に判断するようにしましょう。
・仮住まいが必要な場合がある
大きな減築リフォームの場合は、工事中に住むマンションなどの仮住まいが必要です。工事の内容にもよりますが、およそ三ヶ月はかかります。その間の家賃や家財の引越し費用なども負担しないといけません。リフォーム業者によっては仮住まいや引越しの手配をしてくれることがあるので、相談してみましょう。
気になる減築リフォームの費用相場
それでは実際の減築リフォームの費用はどの程度になるのでしょうか?想定される減築リフォームごとに費用の目安、工事内容、メリット、オススメするケースなどをご紹介します。
二階建てを平屋に減築
二階建てを平屋に減築するリフォームは最も多いパターンで、二階の解体と屋根設置費用で1㎡当たり約10万円が相場です。二階の床面積が100㎡とすると約1,000万円になりますが、面積が小さければ、予算を抑えることは可能です。減築により建物全体が軽量化し、耐震性向上が期待できます。家族の減少で二階を使用しなくなった、高齢で階段の上り下りがつらい、一階部分に天窓を付けたい、という人にオススメのリフォームです。
平屋の一部を減築
平屋住宅の一部を減築するリフォームで、解体と壁補修費用で1㎡当たり約9万円が相場です。減築面積が60㎡なら約540万円となります。住宅面積が減ることで掃除の手間が省け、目が行き届くので防犯性も向上します。敷地が広くなるので、駐車場を広げたり、ガーデニングを楽しんだり、隣家との間隔を広げたいという人にオススメのリフォームです。
一階と二階の一部を減築
一階と二階部分を一緒に減築するリフォームは、解体と屋根・壁の補修費用で1㎡当たり約13万円が相場です。一階と二階部分がそれぞれ50㎡とすると約1,300万円かかります。利用されるケースは少ないですが、平屋と同じく掃除が楽になり、防犯性が向上するメリットがあります。二階建て住宅は隣家が近いと圧迫感を感じ、プライバシーも気になるので、隣家との間隔を広げたい人にオススメのリフォームです。
二階の一部を減築
使っていない二階部分を減築するリフォームで、解体と屋根・壁の補修費用で1㎡当たり約14万円が相場です。減築面積が50㎡なら約700万円となります。二階部分を減築することで日当たりがよくなり、不要となったスペースを有効活用することができます。ルーフバルコニーを設置したい、二階部分をロフトにして収納スペースに活用したい人にオススメのリフォームです。
二階建てをつないで吹き抜けに
二階建て住宅の一階を一部減築し、吹き抜けにするリフォームで、解体と内装費用で約500万円が相場です。内装工事のため、足場を組み立てる費用は必要ありません。吹き抜けにより住まいが明るく開放的になるというリノベーション効果があります。風通しもよくなるので、夏を涼しく過ごしたい、家全体の温度を一定にしたい人にオススメのリフォームです。
無理のないリフォームを!減築に使える補助金とローン
家計に負担をかけず、無理のない減築リフォームをするために、補助金や減税制度、住宅ローンを利用することができます。支援制度やローンの知識を学び、賢く利用しましょう。
住宅の特徴と補助金の上限
住宅の性能を向上させるためのリフォームは、国の補助金交付の対象となります。減築によって耐震性や省エネ効果が高まる場合は、補助金制度を利用できる可能性があります。特に旧耐震基準の住宅の場合はその可能性が高いです。補助金対象は「評価標準型」「高度省エネルギー型」「長期優良住宅型」の3つのタイプがあります。補助金はリフォーム費用の3分の1までで、タイプごとに補助限度額が異なります。
・評価基準型
劣化対策や耐震性などを高めたリフォーム住宅。補助限度額は一戸当たり100万円で、三世代同居の二世帯住宅リフォームは最大150万円まで補助が可能です。
・認定長期優良住宅型
住宅性能と耐久性を高めたリフォーム住宅。補助限度額は一戸当たり200万円で、三世代同居の二世帯住宅リフォームは最大250万円まで補助が可能です。
・高度省エネルギー型
エネルギー消費量20%削減の省エネ基準を満たしたリフォーム住宅。補助限度額は一戸当たり250万円で、三世代同居の二世帯住宅のリフォームは最大300万円まで補助が可能です。
認定長期優良住宅型や高度省エネルギー型はリフォームが大規模になりがちなので、補助金限度額も高くなっています。減築リフォームが住宅の安全性を高めると認められれば、耐震リフォームとして補助金対象となります。特に二階建てを平屋にしたり、二階の一部を撤去したりする減築リフォームは、補助金対象となる可能性が高いです。減築と一緒に本格的な耐震改修や断熱化など省エネリフォームを行う場合も利用を検討できます。ほかにも独自のリフォーム補助金制度のある自治体は多いので、お住まいの市区町村に確認してください。
・評価基準型
劣化対策や耐震性などを高めたリフォーム住宅。補助限度額は一戸当たり100万円で、三世代同居の二世帯住宅リフォームは最大150万円まで補助が可能です。
・認定長期優良住宅型
住宅性能と耐久性を高めたリフォーム住宅。補助限度額は一戸当たり200万円で、三世代同居の二世帯住宅リフォームは最大250万円まで補助が可能です。
・高度省エネルギー型
エネルギー消費量20%削減の省エネ基準を満たしたリフォーム住宅。補助限度額は一戸当たり250万円で、三世代同居の二世帯住宅のリフォームは最大300万円まで補助が可能です。
認定長期優良住宅型や高度省エネルギー型はリフォームが大規模になりがちなので、補助金限度額も高くなっています。減築リフォームが住宅の安全性を高めると認められれば、耐震リフォームとして補助金対象となります。特に二階建てを平屋にしたり、二階の一部を撤去したりする減築リフォームは、補助金対象となる可能性が高いです。減築と一緒に本格的な耐震改修や断熱化など省エネリフォームを行う場合も利用を検討できます。ほかにも独自のリフォーム補助金制度のある自治体は多いので、お住まいの市区町村に確認してください。
ローンを組むなら住宅ローンがおすすめ
減築リフォーム費用の工面が心配な場合は、リフォームローンより低金利の住宅ローンをオススメします。長期のローンが組めるので、毎月の返済額を抑えることが可能です。リフォームローンや住宅ローンの審査を受ける際は「リフォームの見積書」「間取り図面」などが必要になります。仮審査である事前審査と、厳密に行われる本審査の2段階があり、事前審査の結果が出るのは申し込み後1週間以内、本審査は1~2週間近くかかります。
予算がネックという場合は国や地元の補助金、または住宅ローンを積極的に検討しましょう。補助金制度に詳しく、資金計画のアドバイスも受けられるリフォーム業者を選ぶと、有効なサポートを期待できます。
予算がネックという場合は国や地元の補助金、または住宅ローンを積極的に検討しましょう。補助金制度に詳しく、資金計画のアドバイスも受けられるリフォーム業者を選ぶと、有効なサポートを期待できます。
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