オフィス家具をアップサイクル思考でDIY! -part 2-
DIYer(s)のオフィス移動にあたって、3D造形ユニットGELCHOPに製作を依頼したパーソナルワークワゴンを紹介した第1章。それに続いて、今回はオフィスでも異彩を放つウォールロッカーの製作秘話を綴ります。
公開日 2015.12.18
更新日 2022.01.07
ロッカーもパーソナルワークワゴン同様、定番的なオフィス家具を使用したアップサイクル思考のDIY。
※アップサイクルとは既存のプロダクトに+αを付け加えて改良すること。今ある物をもう一度見直し、さらに実用性や便利さを高めるためのアイデアを探し行動することは、新しいプロダクトが生まれ充実感も得ることができます。
そこにGELCHOPが普通の物を意外な形に変化させるという本作の目的を融合させた作品になっています。
ということでどんな所に変化を加えたのか説明していきます。
扉は外し養生して、黒板塗料を塗装。この一手間だけでも雰囲気がグッと良くなります。
この他にも合板やSUSミラー、人口芝を貼り付けるなど彼ららしい洒落の効いたアレンジ。
サイズがバラバラだったロッカーも、ラーチ合板で作った箱や脚を加えて高さを統一。その箱や脚を配置したことで出来たスペースも収納可能なるなど、デザイン性だけでなく利便性もアップ。
そして今回、このアレンジにおいてGELCHOP以外にもう1人忘れてはならないアーティストが……。
このシルクスクリーンによるグラフィックアートを手がけてくれた神山隆二氏。
裏原ムーブメントの一角を担ったストリートブランド『FAMOUZ』を手掛け、その後国内外でライブペイントや展覧会を開催しながらペットグッズブランド『FLAVOR.』、ファッションブランド『BlANKS』の立ち上げ、さらにはアーティストとしても活動するなど独自の路線を歩んでいる存在です。
そんな同氏に今回ロッカーの扉にシルクスクリーンしてもらいました。
ここで面白いのが扉を合わせてシルクスクリーンを刷っていくところ。しかもこれを2枚合わせて使うのではなく、バラバラに使うことで合わさったところがまた違った表情を見せてくれます。
作業効率を高めるためにドライヤーを使い乾いたら、どんどん色を重ねていきます。
色のバランスや配置は神山さんの感覚でおこなわれます。この作業によってさらにアーティスティックな表情に仕上がっていきます。
GELCHOPとの共同作業で徐々に全体が見えてきました。
細部まで色を重ねていき、乾いたのを確認したら完成です。
感想を言うのが烏滸がましいぐらいの素敵な扉となりました。
そしていよいよオフィスに設置。
GELCHOPのお二人がイメージした形にテキパキと組み立てていきます。
つかの間の小休憩もあり、ウォールロッカーも見事に組み上がりました。
パーソナルワークワゴンと並ぶと雰囲気がさらに高まります。神山さんのシルクスクリーンも見事なアクセントになっていますね。
2章に渡ってお伝えしたオフィス移動にあたっての什器リニューアル秘話はいかがでしたでしょうか。ただDIYするだけでなく、アップサイクルの思考のもとに意外な材料を使い素敵にアレンジするGELCHOPのアイデア。もちろん技術があってこそですが、奇想天外な思いつきを形にしていく彼らの姿は誰よりも楽しそうで、こちらもつられてワクワクしてしまいました。『人生楽しんだもん勝ち』という言葉があるように『DIYは楽しんだもん勝ち』という精神でみなさんもぜひ楽しんで物作りしてみてください。
オフィスは今もなお進化中です。
そちらの情報も随時アップしていきますのでご期待くださいませ。
PROFILE
GELCHOP
2000年に結成。
モリカワ リョウタ、オザワ テツヤ、タカハシ リョウヘイ、
3人の工作好きによって活動を続ける3D造形グループ。
ハンドワークで、イメージと現実の世界をつなぐ、
立体というカテゴリーのもと、多岐に渡って活動。
パブリックスペースのアートワーク、オリジナルプロダクト、
はたまた、玩具、農作物、車、建築、エネルギー、コミュニティーにいたるまで、
”つくる”ということを"D.I.Y."精神をもって探り、手を汚す日々を過ごす。
WRITTEN BY
Japan
DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!