キッチンパネルとは? 素材の種類やおしゃれにするための選び方をご紹介

キッチンパネルとは何かについてまとめた記事です。ステンレスやアルミ、メラミン、ホーローなど、キッチンパネルの材質とその特長を解説しています。併せて、使いやすくおしゃれなキッチンにするために、デザインや色、機能など、キッチンパネルの選び方についてもご紹介します。

公開日 2022.12.26

更新日 2023.03.27

キッチンパネルとは? 素材の種類やおしゃれにするための選び方をご紹介

キッチンパネルとは、キッチンのコンロ周辺を幅広くカバーするために使用されるパネルです。キッチンパネルにはさまざまな素材があり、それぞれ機能や特徴が異なります。この記事では、キッチンの機能性や雰囲気に重要な影響を与えるキッチンパネルについて、その種類や選び方のポイントなどを解説します。キッチンのおしゃれ度をアップするキッチンパネル選びで迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

キッチンパネルとは?

キッチンパネルとは? 素材の種類やおしゃれにするための選び方をご紹介
キッチンパネルとは、キッチンのガスコンロやIHクッキングヒーターなど、コンロ周辺の壁面に取り付けるパネルのことです。耐火性があるため安全に料理できるほか、表面が汚れにくい素材でできているため、料理中の油はねなどでキッチンが汚れても掃除しやすいといったメリットがあります。清潔に保ちたいキッチンのコンロ周辺に清掃性の高いキッチンパネルを使用すると、とても便利です。

キッチンパネルには、アルミやステンレス、メラミン化粧板、ホーローなどさまざまな材質のものがあります。デザインも豊富で、パネルの選び方によりキッチンをおしゃれな雰囲気に変えることも可能です。

タイルとの違い

従来では、キッチンのコンロ周辺にキッチンパネルではなくタイルがよく使われていました。タイルで作る壁は、レトロ感や高級感など、さまざまなスタイルでキッチンを飾ることができました。

ただし、タイル壁の施工にあたっては、小さなサイズのタイルを1枚ずつ壁に貼っていくため、かなりの時間がかかります。対してキッチンパネルの場合は、1枚のサイズが大きく目地材も使わず壁に貼り付けられるため、短時間で施工できる特徴があります。また、タイル自体は汚れが付着しにくい素材ですが、目地には汚れが付きやすいため、キッチンにタイルを貼ると、目地のないキッチンパネルと比べて目地掃除に手間がかかります。

さらに、タイルは1枚あたりの価格が高いこともあり、コストが高額になりやすい点にも注意が必要です。キッチンパネルのほうが、比較的コストをかけずに施工できるメリットがあります。

キッチンパネルに用いられる材質の種類

キッチンパネルとは? 素材の種類やおしゃれにするための選び方をご紹介
キッチンパネルに用いられる材質は、大きく4種類に分けることが可能です。主にステンレス・アルミ・メラミン・ホーローの4種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。以下、各材質の特徴について解説します。

ステンレス

ステンレスは熱に強く、火を使うコンロ周りで安全に使える素材です。シンクやワークトップにも使われている素材でもあり、汚れが付きづらく、さびにくい特徴もあります。シンク汚れと同様に、中性洗剤などを使用した簡単なお手入れでほとんどの汚れを落とせるため、長期間清潔に使えるメリットもあります。ただし、傷が付きやすい素材のため、たわしなどで強くこすったり、研磨剤の入った洗剤を使用した場合、表面に細かな傷が残る恐れがあるため注意しましょう。

ステンレスは無機質な金属素材です。シンプルなシルバーカラーがスタイリッシュな質感をもつため、クールで洗練された雰囲気のキッチンにしたい場合に適しています。またキッチン全体の雰囲気によっては、調理場的な印象になるケースもあります。

アルミ

ステンレスと同じ金属素材のアルミも、よくキッチンパネルに用いられます。アルミも火に強く、コンロ周りにオススメの素材です。基本的にステンレスよりも薄く、加工しやすい素材です。ステンレス同様、傷が付きやすいデメリットはあるものの、商品によっては傷が付きにくいアルミ素材もあります。

アルミ素材のキッチンパネルも、金属製のシンプルなシルバーカラーとスタイリッシュな雰囲気が魅力です。ステンレスよりも光を反射するため、比較的明るいキッチンにしたい場合には、こちらのほうがオススメです。ただし、窓から明るい光が差し込む場所では、光が反射してまぶしい場合もあります。

メラミン

メラミンのキッチンパネルは、不燃材にメラミン樹脂加工を施した化粧板でできています。メラミン化粧板はワークトップにもよく使用されている、現在キッチンパネルの主流になっている素材です。耐水性があり丈夫な素材のため、長期間美しい状態を維持できます。

メラミン化粧板のキッチンパネルは、比較的リーズナブルな価格で各メーカーから販売されています。表面の加工のしやすさから、天然木風の木目調や大理石風の石目調など、色やデザインが豊富に揃っているところも魅力のひとつです。さまざまなデザインからキッチンの雰囲気に合うものを選べるでしょう。

ホーロー

ホーローのキッチンパネルは、アルミや鉄など金属の表面に、ガラス質を焼き付けてコーティングしています。鍋などの調理道具にも使われる素材のため、表面が硬く、熱や汚れ、傷にも強い特徴があります。ホーローの素材は表面がガラス質で光沢をもつため、高級感のあるキッチンにしたい時にオススメです。

また、材料に金属が使われていることから、ホーローのキッチンパネルではマグネットを使用できます。そのため、マグネット式の収納などをパネルに自由に付けて、調理器具や調味料などをすっきりと収納することが可能です。

このようにメリットの多いホーローキッチンパネルですが、ほかのパネルよりも高額のため、施工費が高くなりやすいデメリットがあります。

キッチンパネルの選び方

キッチンパネルとは? 素材の種類やおしゃれにするための選び方をご紹介
キッチンパネル選びに際しては、いくつか着目すべきポイントがあります。色やデザイン、機能性、価格などをよく比較し、作りたいキッチンの雰囲気にあわせて検討することが大切です。

色で選ぶ

キッチンパネルはキッチンの壁の大部分を占めるため、その色のイメージがキッチンの印象に大きく影響します。また、キッチンの汚れが気になる場合は、汚れの目立ちにくい色を選ぶことも大切です。

キッチンパネルの定番カラーは白です。白は明るく清潔感があるため人気ですが、その反面、汚れが目立ちやすいデメリットもあります。パステルカラーは明るくキュート、もしくはポップな雰囲気にでき、ブラウンなどのナチュラルな色は暖かくカジュアルな印象を与えます。

金属素材のシルバーや濃い色のキッチンパネルは、落ち着きがありスマートで、高級感のある印象が特徴です。汚れが目立ちにくい色でもあります。他方、ダークカラーでも黒のキッチンパネルは汚れが目立ちやすいため、こまめに掃除をしなければなりません。

なお、キッチンパネルの色を選ぶ時には、キッチンと続いているリビングダイニングの雰囲気にも注意が必要です。LDKのバランスを考えて色を決めるのがオススメです。

デザインで選ぶ

キッチンパネルのデザインもキッチンの印象に大きく影響します。作りたいキッチンの全体の雰囲気を考えながらデザインを選ぶことが大切です。ステンレスやアルミなどの金属製キッチンパネルは、デザインがほとんど変わりません。デザインにこだわる場合は、種類が豊富なメラミン素材やホーロー素材を選ぶのがオススメです。

メラミン素材には上品な質感のパール調や、ナチュラル・カジュアルな印象を与える木目調、モザイクタイル柄、さらに高級感が魅力的なダークカラーの石目調など、さまざまなデザインがあります。ただし、加工技術の進歩により再現度が向上しているとはいえ、天然素材と比べてやや作り物感が出てしまう点には注意が必要です。

一方、光沢のあるホーロー素材のキッチンパネルを使用した場合は、より高級感がある上品なキッチンにできます。

機能性で選ぶ

キッチンパネルは、機能性を考えて選ぶことも大切です。耐熱性・耐久性は、どの素材でも高い水準の品質が期待できます。メンテナンス性についても、どの素材も基本的には優れていますが、汚れやすいキッチンでは特にこの点が重要視されます。撥油加工や撥水加工が施されたキッチンパネルであれば、調理中にパネルに油などが飛んだ場合も汚れを落としやいため、掃除の手間を少なく済ませられます。

また、ホーロー製のキッチンパネルには、マグネットやマーカーペンを使用できるメリットがあります。コンロ近くに手頃な収納スペースを作りたい場合には、マグネット性の収納ラックが便利です。ホワイトボード不要でマーカーによるメモ書きができるなど、機能性にも優れています。上手に取り入れれば、おしゃれさと高い機能性を兼ね備えたキッチンに仕上がるでしょう。

価格で選ぶ

キッチンパネルを価格重視で選ぶ場合には、メラミン化粧板がオススメです。メラミン化粧板のキッチンパネルならデザインが豊富で、ほかの素材よりもリーズナブルな価格で購入できます。

次点で安価なのはアルミ素材です。アルミ素材は低価格ですが、柔らかいため傷やへこみがつきやすい点には注意しなければなりません。

アルミ素材の次にリーズナブルな素材が、ステンレス素材です。ステンレス素材はアルミ素材よりも高額な傾向にありますが、比較的丈夫で耐久性に優れます。

キッチンパネルの中でも特に高額なのがホーロー素材です。表面に光沢を帯びた高級感のある外見や、金属が使用されているためマグネットが付けられる機能性など、メリットが多い素材ですが、そのぶん施工費用は高額になりがちです。とはいえ、タイル貼りのキッチンに比べれば安く抑えられます。

メーカーで選ぶ

キッチンパネルは、各メーカーからさまざまな素材や色、デザインのものが販売されています。メーカーごとにバリエーションが異なるため、自分好みの商品を取り扱っているメーカーからキッチンパネルを選ぶことも可能です。

さまざまなキッチンパネルを見比べて検討できるカタログやショールームでは、好みのキッチンパネルを販売しているメーカーを見つけられます。ただし、写真だけを見て決めた場合、あとから実物を見た時に「思っていたものと違った」という失敗も起こりうるため、事前に実物を確認しておくことが大切です。

また、ショールームで希望するメーカーの商品が見られるかどうか、近所にメーカーの商品を置いてあるショールームがあるかどうかを確認することも重要です。


キッチンパネルは素材によってさまざまな種類があり、どれを選ぶかに応じてキッチンの印象は大きく変わってきます。いずれも特徴や機能性、デザイン、費用などが異なるため、それぞれよく比較し、作りたいキッチンの雰囲気にマッチするものを検討しましょう。

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