足元から理想の部屋へ。マンションの一室にフラットな断熱床をDIY

28歳で福岡へ移住し、築40年の物件をセルフリノベーションしながら生活。その様子をブログメディア「DIY MAGAZINE」で公開しているセーチです。1軒目2軒目に続いて、築30年の中古マンション(3軒目)をリノベーションしてきた過程をお届けします。

公開日 2022.08.10

更新日 2023.04.14

足元から理想の部屋へ。マンションの一室にフラットな断熱床をDIY

セーチのリノベ記録 3軒目

こんにちは。祖父母の物件をセルフリノベーションしつつ、インテリアなどを作っているセーチです。

3年前から空室になっている築30年中古マンション。
リノベーションの見積もりを業者に出したところ、採算が合わないと放置されていました。
そのままにしておくのは勿体無いので、僕や家族が使えるようにセルフリノベーションしていきます。
今回はコンクリートの床を底上げして2重床にする作業です。

前回の記事はこちら

コンクリートの上に床を作り直す

元々この部屋は、コンクリートに直接クッションフロアが重ね貼りされている直貼り工法でした。
和室は畳を置く為、クッションフロアを貼った床に比べて1段高くなり、廊下は配管を通す為に高くしていました。

今回の床工事で「二重床工法」を採用し、各フロアの段差を無くしたいと思っています。
「二重床工法」だと多少の遮音性を得られるのもメリットだと思い取り入れることにしました。

※その中でも「根太床工法」という方法で作ります。(コンクリート床(スラブ)の上に根太を渡し、その上に床材を張る工法)

根太は通常より幅の広い30mm×60mmを敷き詰める

床を作る時に使う根太は45mmの角材が一般的ですが、今回は30mm×60mmの木材を使います。(長さ4000mmを40本用意しました)

横幅が45mmの角材だと私の技術では合板をビス止めする時にズレて固定できなくなる可能性があるので、余裕をもって60mm幅を用意しました。
(土台に固定できない場合、45mm角材を横に1本追加する形で施工することになるので、それであれば最初から幅の広い材料を使おうと思いました。)
30mmの高さにしたのは、2点理由があります。

1点目は、部屋の梁がかなり出っ張っているので、床を高くしてしまうと180㎝の身長だと頭をぶつけてしまう点。
2点目は、床下に配管を通す必要があるので、配管の太さを考えると25mm必要でした。
(材木屋さんに25mmの厚みは置いてないので、30mmを用意しました。)

部屋の枠に沿って木材を置いたら、画像の向きに300mm間隔で並べてます。(使う合板が900mm幅なので300mm間隔で並べています、910mmサイズの場合303mm間隔で固定してください)

窓側からキッチンに向かって縦方法にフローリングを張りたかったので、フローリングと根太がクロスするようこの向きにしています。
根太を敷き詰めたらハンマードリルを使ってコンクリートに穴を開け、コンクリートビスで根太を固定します。
コンクリート床といっても真っ平なわけではないので、本来はこのタイミングで床が水平になるようにレーザー墨出し器を使って高さを合わせる必要があります。(床のレベルを合わせると言います)

今回は、根太を敷き詰めた段階で殆ど段差がなく、あっても2mm程度の誤差だったので凹んでいる箇所に薄いベニヤ板を補強して根太を固定することにしました。
壁側をコンクリートビスで固定したら、反対側も300mm間隔になるように並べます。
(墨つぼがあれば、壁からの距離を測ってコンクリート床に墨出しした方が正確で早いです)

この固定位置がズレると合板を固定する時に根太が乗らずにやり直しになるので、位置がズレないようしっかり体重を掛けてコンクリートに打ち込みます。

根太の固定が終わったら間に断熱材を入れる

コンクリートに根太を固定したら間に断熱材を敷き詰めます。
今回はミラフォームを使いますがホームセンターで売っているスタイロフォームでもいいです。
(根太の厚みが30mmなので、同じ厚みの30mmを使います。)

断熱材の厚みはいろいろあるので、入れる箇所の厚みに合わせて用意します。
※スタイロフォームやミラフォームは硬いので、入れる箇所より小さい厚みを選んでください。
 今回の場合はたまたま30mmの厚みがありましたが、なければ27mmや24mmを使います。
カッターで根太の間に入るサイズに切ったらひたすら詰めていきます。
お昼過ぎから作業を開始して、暗くなるまでやっていましたが20畳分くらいで終わってしまいました。面積が広いと結構時間かかります。

後日残りの箇所を埋めたら、次はフローリングの下地になる合板を張ります。

合板を敷き詰めて固定する

フローリングだけでも良いですが強度を上げる為に合板を根太の上に固定します。
置いただけでもしっかりして良い感じです。
フレキの付いていない普通のビスだと頭が沈みこまないことがあり、フローリングやフロアタイルを張る時に困るので、合板の固定には専用のビスを使います。

「DAIDO HANT」のコンパネビスは、頭部分にギザギザ(フレキ)がついているので、合板に打ち込んだ時に頭が浮く心配がありません。さらに、変則ピッチで板浮きを解消もしてくれるそうです。
優秀ですね。
大部分は根太を外さないようにコンパネビスを打ち込み固定できました。
壁際は一ヵ所ずつサイズを測って合わせていきます。
今回は壁が少ないので、複雑なカットはそこまでありませんが、1枚ずつサイズを調整するのは一苦労です。
角の細かい部分は丸ノコだけだとカットできないので、ノコギリやマルチツールを駆使して形を合わせました。

30畳のフラットな部屋完成!

解体前の段差がある部屋と見比べるとフラットで使い易そうな床になりました。

※ここまでの作業を動画にまとめています。

和室から洋室へ!30畳のコンクリートに断熱床を作る!【中古マンションDIY】#20

仕上げにLIXILのラシッサDフロアフローリングを施工する予定なので、今回は合板を1枚しか張っていません。
フロアタイルやフローリングで仕上げる場合は、合板の繋ぎ目がズレるように重ね張りをした方良いと思います。(合板1枚で仕上げ材が薄い場合、床がたわんでしまう可能性があるので、24mmの厚い合板を使うか重ね張りで仕上げるようにしてください)

今回は「根太床工法」で作りましたが、天井の高さを気にしないのであれば支持脚を使った「置き床工法」の方が高さ調整が簡単で作りやすいと思います。(1個1個の高さ調整は大変そうですが・・・)

施工される部屋に合わせて工法を選んでみてください。

これからマンション購入を検討されている方、中古住宅のリノベーションを検討している方、タグに「セーチのリノベ記録 3軒目」とつけているので、順を追って読めばリノベが完成するような構成です。ぜひ参考にしてくださいね。

セーチ

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セーチ

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DIYのブログ『DIY MAGAZINE』を運営。福岡在住の28歳です。物件をセルフリノベーションしていく過程とDIYに関する情報を発信しています。