ビンテージソファの張替えを大公開!(剥がし編)
今回はご依頼いただいたソファの張替えを大公開いたします!
公開日 2017.07.21
更新日 2023.04.16
ビンテージのソファの張替えって普通のソファの張替えと何が違うんだ!?剥がし編ってどこまで細かくやる気だ!?
今回ご依頼いただいたのはこちらのソファ。紛れもなくビンテージ家具の中でもトップピースに値する後世に残すべく家具なのですが、座面が破れて座れない状況に。
まずは何をするかと言いますと。。。
まずは何をするかと言いますと。。。
ひたすら釘を抜き、釘を抜き、釘を抜き、、、糸をほどいて、釘を抜き、釘を抜き、釘を抜き。。。という感じでひたすら釘を抜き続けるのですが、ここでどのように張るのか、以前の痕跡を頼りに推測しながら出来上がりのイメージや張り方を考察していくのです。
話は変わりますがトップピースと呼ばれるビンテージ家具やアンティーク家具の中でも特に希少価値が高く資産価値として世界中のオークションで高く取引されている家具があります。そういった家具の修繕に関しては、ただ綺麗に直すというよりどのように直すかが重要視されます。
当時の技法や材料にて当時のものを復元もしくは保存するということが大事なのです。絵画や仏閣などの文化財の補修をイメージしていただければいいかと思います。
依頼されるビンテージ家具の中には、60年以上経過しているものがほとんどです。その歴史の中で何度か補修されているものも多く、当時の面影が全く残していない姿でここに届くものも少なくありません。もしかするとそんな家具が皆さんの実家や誰も知らないところに見捨てられているかもしれません。そんな家具達を元の姿に戻してあげるのも僕の大事な使命なのかとも最近思っています。
当時の技法や材料にて当時のものを復元もしくは保存するということが大事なのです。絵画や仏閣などの文化財の補修をイメージしていただければいいかと思います。
依頼されるビンテージ家具の中には、60年以上経過しているものがほとんどです。その歴史の中で何度か補修されているものも多く、当時の面影が全く残していない姿でここに届くものも少なくありません。もしかするとそんな家具が皆さんの実家や誰も知らないところに見捨てられているかもしれません。そんな家具達を元の姿に戻してあげるのも僕の大事な使命なのかとも最近思っています。
さて本題に戻りますが、ソファには木部ももちろんあってそれの補修もしてあげたい。
今回のソファは、アーム部分はチーク材、脚の部分はオーク材。材料もとても良いものが使われています。アーム部分は古い塗装が劣化して黒く変色してしまっています。
今回のソファは、アーム部分はチーク材、脚の部分はオーク材。材料もとても良いものが使われています。アーム部分は古い塗装が劣化して黒く変色してしまっています。
そんな古くなってしまった塗膜をシンナーを使って落としてあげます。そうするとこんなにも綺麗な木目が!!落とすだけでももちろん良いのですが、当時の姿を再現するという意味と木部を保護するために塗装を施します。
脚も同様に塗膜を除去します。脚は汚れや木目の内部に入った汚れが目立っていたので漂白、洗浄して当時の色味に戻してあげます。
脚も同様に塗膜を除去します。脚は汚れや木目の内部に入った汚れが目立っていたので漂白、洗浄して当時の色味に戻してあげます。
布の剥がしを終えれば、次は中の緩衝材もほどいていきます。
当時はウレタンはまだ一般的ではない時代。今では希少となった天然素材の麻や綿を多用し手作業で緩衝材も仕込まれています。実はこんな中の仕込みこそが椅子張り職人の腕のみせどころ!どのように張るべきか考えながら丁寧にほどいていきます。
ようやく剥がし作業が終わってこれから張っていこうというところですが今回はこの辺りでお開き。次回をお楽しみに!
当時はウレタンはまだ一般的ではない時代。今では希少となった天然素材の麻や綿を多用し手作業で緩衝材も仕込まれています。実はこんな中の仕込みこそが椅子張り職人の腕のみせどころ!どのように張るべきか考えながら丁寧にほどいていきます。
ようやく剥がし作業が終わってこれから張っていこうというところですが今回はこの辺りでお開き。次回をお楽しみに!
WRITTEN BY
Japan
長野県東御市を拠点にヴィンテージ家具の販売、修理、張替えを行う「Ph.D.」の代表です。
端切れなどを使用し独自の手法を用いて修復した家具を作品として発表するとともに、製品の製造過程で発生する副産物(ゴミ)を原料に物作りをするアップサイクルプロジェクト「oops」を主催しています。
様々なクリエイター達とともに今の時代に適したコミュニティを形成したいと考えています。
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