ヌックとは?メリットや活用できる場所を紹介

最近流行のヌックとは何かや、メリット、活用アイデアを紹介します。自宅にぴったりなヌックの活用方法や導入すべき箇所について、イメージが湧きます。自宅のリフォームでヌック設置をしようか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

公開日 2022.12.28

更新日 2023.04.06

ヌックとは?メリットや活用できる場所を紹介

最近SNSなどでおしゃれな住宅を見ていると、よく見かけるようになったヌック。「なんだかいい感じだけど、一体何のためのスペースなの?」と不思議に思う人もいらっしゃるでしょう。そこで、ヌックを設置するメリットや場所別の活用例をご紹介します。
「ヌックに興味がある」、「もっとおうち時間を充実させたい」と考えている人は、ぜひご一読ください。

ヌックとは何か?

ヌックとは?メリットや活用できる場所を紹介
ヌックとは「居心地のよいこぢんまりとした場所」のことです。また、建物の一部で特別に造られた小規模な部屋のことを言います。
ヌックの語源は、スコットランド語の「neuk(温かく心地よい場所)」とされています。2~3畳ほどで「お部屋未満」の広すぎないスペースを作り、趣味や読書、家族団らんなどに利用されることが多いようです。

これまでの住宅では主に「開放感」を重視する傾向がありました。しかしコロナ禍以降、在宅時間が長くなったことから、家の中でも自分の時間を必要と感じる場面が増えています。
ヌックは、こうした悩みを解消し、おうち時間を快適に過ごしたいと考える人を中心に注目を集めています。

ヌックのメリット

ヌックとは?メリットや活用できる場所を紹介
広さはあまりないヌックですが、その適度な広さからくる居心地の良さ以外にも多くの魅力があります。そこで、ここでは自宅にヌックを採用するメリットをご紹介します。

家族と空気を共有しながら、ひとりの時間を作れる

ヌックを採用すると、家族と空間を分けることなく自分の時間が作れます。
家に長い時間いると、「自分の時間も欲しい」と思うことはありませんか?そうはいっても、家族がいるのに自室にこもるのは寂しいし、小さな子どもがいたら完全に目を離すのは心配…こんな悩みを抱えている人もいらっしゃるでしょう。

ヌックは個室のようにドアで空間をしっかり仕切られたスペースではありません。そのため、穏やかに空間を分けながら、家族と空気を共有することも可能です。

書斎や子どもの遊び場になる

ヌックは、書斎や子どもの遊び場としても活用できます。

狭いところで遊ぶのは、大人でもなんだか楽しい気分になりませんか?ヌックは子どもにとって格好の遊び場です。リビングに床より1段高い造りでヌックを設ければ死角になりにくく、小さな子どもをのびのびと遊ばせながらでも料理や掃除を進められるでしょう。

また、廊下や階段下など静かな場所にヌックを作ると、書斎やワークスペースとして利用できます。集中して何かに取り組みたい時にはぴったりです。

デッドスペースを活用できる

自宅のスペースに余裕がない場合、デッドスペースをヌックにすることで悩みを解消できることもあります。
自宅の間取りを考える時、スペースの少なさから希望条件を諦めてしまった経験はありませんか?
「パソコンスペースやペットコーナーを作りたいけど、場所がない」と、必要最低限の間取りにしたけど、実際に住んでみるとやっぱり不便…こんな時には階段下などのデッドスペースにヌックを作ってはいかがでしょうか。間取りを大きく変えることなく、使い勝手のよい空間づくりができます。

親子で過ごせるセカンドスペースを作れる

親子でヌックを利用すれば、今までとは違うちょっとだけ特別な時間が過ごせます。

例えばソファを置いて好きな本を読んだり、おやつを食べながら会話を楽しんだりするのもよいでしょう。家で過ごす親子の時間は、いつまでも続くようで実はあっという間に終わってしまいます。ヌックをセカンドスペースとして活用して、おうち時間の楽しみ方の幅を広げるのも素敵です。

ヌックのデメリット

メリットの多いヌックですが、取り入れる際はデメリットがあることも覚えておきましょう。

ヌックのデメリットは、以下の3点です。
・居間や廊下にヌックを導入すれば、ほかの部屋が狭くなる
・追加費用が必要になる
・収納スペースが減る

デッドスペースではなく居間や廊下に新たにヌックを作った場合、それ以外のスペースが狭くなってしまいます。せっかく作ったヌックのせいで、圧迫感や使い勝手の悪さを感じないように注意が必要です。
書斎や棚を置く場合、狭いヌックでは主に作り付けで家具を造作します。すると、その分の費用は追加で必要です。予算的に余裕が少ない人は、追加費用がどのくらい必要か、どのくらいまでなら追加可能かなどをあらかじめ考えておきましょう。

またデッドスペースをヌックにする場合、収納スペースにするかヌックにするか迷う人もいらっしゃるでしょう。自宅にある荷物と収納スペースをよく考えずに無理やりヌックを作ってしまうと、後になってモノの置き場に困ってしまう可能性もあります。家全体のバランスを考え、ヌックが本当に必要なのか、どのくらいの広さなら設置できるのかを決めるようにしましょう。

ヌックを導入する箇所

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ヌックは活用の幅が広く、考え方次第でいろいろな使い方ができるのも特徴です。
ここでは、導入する場所ごとの活用アイデアを紹介します。自宅の「こんな風に使えたらもっと便利になるのに」や「もっとスペースを活用したい」が、ヌックを使えば解決できるかもしれません。

キッチン

普段忙しく料理をすることの多いキッチンですが、実はヌックを作るのにぴったりな場所でもあります。

例えばキッチンにベンチ付きのヌックを設置すれば、ちょっとした休憩に使えて便利です。また、子どもの読書スペースにしておけば、近くで様子を見ながら安心して作業ができます。

ベンチと高さの合う台を用意すると、食卓代わりのスペースに早変わりです。バタバタした朝やおひとり様ランチの時に使えば、わざわざダイニングから料理や食器を運ぶ手間も省けます。

リビング・ダイニング

長く利用する空間にアクセントをつけるのにヌックを取り入れるのもオススメです。

開放的な造りになっていることの多いリビング・ダイニングにヌックを設置すると、そこだけおこもり感のある空間ができます。床を少し高くしたり雰囲気を少し変えたりするなどの工夫で、メリハリのある空間に仕上がるでしょう。
ソファをヌックに導入すれば安心感が増します。また、家族が同じ空間にいながらほどよい距離感が生まれるので、自宅で過ごすことの多い現在のライフスタイルにはぴったりです。そのほか、和室風のしつらえにするとリビングから続きの客間代わりにも役立ちます。

子ども部屋

子ども部屋に作られたヌックは、プレイスペースとして活躍することが多いでしょう。

小さい頃、秘密基地に憧れた経験のある人も多いのではないでしょうか。狭めの空間は「読書」や「ごっこ遊び」にもうってつけで、子どもが喜ぶこと間違いなしです。

「ヌックの中だけは散らかしてもいいよ」というルールにすれば、お片付け問題で親がイライラすることも減るでしょう。子ども部屋をお勉強スペースと遊びスペースに分けられるので、ひとりで過ごす部屋での時間にメリハリを持たせる効果もあります。

階段下

階段下は収納として活用されることも多い場所ですが、ヌックにするとまた違う楽しみ方が増えます。

リビングの階段下は、子どものキッズスペースやペットのためのスペースにもぴったりです。階段が廊下にある場合は、静かな空間での読書やテレワーク場所としても活用できます。

廊下

普段は通行するだけの場所として使われる廊下も、実はヌックを設置するには向いています。

自宅の廊下に、日当たりがよい一角はありませんか?こうした場所にヌックを設置すれば、これまでなんとなく通るだけだった場所が、日向ぼっこをしながらゆっくり過ごせるスペースに生まれ変わります。
家の中に、隠れた居心地がよい場所をスペースとして有効利用できるのも、ヌックならではの魅力です。

窓際

窓際は、外からの日光を取り込める、明るく暖かい空間です。

ここにヌックを設置すれば、寒い冬も暖かく過ごせます。また景色のよい窓際であれば、窓から見える景観を楽しみながらまったりするのもよいでしょう。
例えば桜や夜景の見える窓にヌックを作り、景色を眺めながら夫婦でお酒を楽しむ…なんてこともできます。

ヌックを導入する時のポイント

ヌックとは?メリットや活用できる場所を紹介
ここまで読んで、「やっぱり自宅にヌックを設けたい」と考えている人もいらっしゃるでしょう。しかし、せっかく作ったのにあまり居心地がよくなく未使用のままだと、十分に活用できず設置を後悔してしまうかもしれません。
そこで、ここではヌックを導入する時に気を付けるべきポイントを3つご紹介します。

落ち着けるサイズの空間にする

ヌックの用途はさまざまですが、共通していえるのは「落ち着ける場所」として使うことです。
ただし、「落ち着ける場所」と感じる広さは人によって違うので注意しましょう。また、天井の高さや窓の有無などでも広さの感覚は変わってきます。

完成したスペースが広すぎると落ち着かず、狭すぎると居心地が悪く感じてしまいます。お気に入りの空間を作るためにも、専門家に相談したりモデルなどをいくつか見たりして、自分にとって居心地がよいと感じる広さを確認しておくことをオススメします。

過ごし方をイメージしておく

ヌックを設置する際には、あらかじめどんな風に過ごしたいかをしっかりイメージしておきましょう。

思い付きで安易に設置すると、使いにくかったり持て余したりして結局物置き同然になってしまった、ということもありえます。また注意したいのが、子どもが成長したり家族の年齢が上がったりすると、当初に想定していた使い方をしなくなるケースです。

こうした状況を避けるため、設置検討する段階から「現在の使い方」「将来的な使い方」の両方をイメージしておくことが重要です。

空気が滞留しないようにする

ヌックの中は空気が滞留しやすいため、空気の流れを作ることでより快適な空間づくりが叶います。

ヌックは狭い空間なため、空調設備は置かれないのが一般的です。そのため、特に普段から空気の流れをあまり意識しない廊下や階段下などに設置した場合、換気が十分にできるとは言い切れません。窓を付けたり、隣の部屋から空気の流れができるように工夫しましょう。

ヌックは使い方次第で、おうち時間にさまざまな楽しみをプラスしてくれます。せっかく作るのであれば、思い切りこだわって我が家だけのおこもり空間を演出しましょう。

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