超大判カメラをDIYして、写真撮影をする 〜vol.1〜
カメラ、フィルム、移動暗室。写真に関するいろいろをDIYで整え、作品作りに挑戦しています。
公開日 2018.10.05
更新日 2022.01.07
こんにちは。カメラマンの外山亮介です。
普段はデジタルで写真と映像を撮影していますが、自分の作品はアナログに振り切っています。
アナログ写真と言われて想像するのは、フィルムカメラを使って撮影した写真だと思いますが、僕がやっているアナログ写真は、もう少し時代を遡って行きます。
どこまで遡るかというと、カロタイプと呼ばれている、写真が発明された当初の技術までです。
その当時はフィルムのように透明な素材ではなく、紙に光を焼き付けていました。
普段はデジタルで写真と映像を撮影していますが、自分の作品はアナログに振り切っています。
アナログ写真と言われて想像するのは、フィルムカメラを使って撮影した写真だと思いますが、僕がやっているアナログ写真は、もう少し時代を遡って行きます。
どこまで遡るかというと、カロタイプと呼ばれている、写真が発明された当初の技術までです。
その当時はフィルムのように透明な素材ではなく、紙に光を焼き付けていました。
カロタイプのネガと、そこから焼き付けた写真。どちらも和紙。
昔の本を参考にしながら、薬品を調合して和紙に塗布して、大判カメラにセットして光を焼き付けます。
DIYです。
当時の写真師たちは写真をDIYしていました。
DIYです。
当時の写真師たちは写真をDIYしていました。
竹を撮影したもの。明暗が反転している。その状態が水墨画のよう。 光を選べばこの状態で作品に出来ると思った。
透明ではない紙のネガから写真を生み出していくのは、紙の繊維が邪魔をしてしまい、鮮明性を得られませんでした。
そこで当時の写真師たちは、薬品を塗布する支持体をガラスにすることに成功しました。
それがこちらのアンブロタイプ。
そこで当時の写真師たちは、薬品を塗布する支持体をガラスにすることに成功しました。
それがこちらのアンブロタイプ。
ガラスに薬品を塗布し、カメラにセットし、光を焼き付けます。
坂本龍馬など幕末の志士たちを撮影したのがこの技法です。
でも僕がこの技法で魅力に感じているのは、撮影した時の光が、そのままこのガラス上に存在していること。撮影時の光に時空を越えて触れられる。そんな気がします。
ガラスそのものを写真作品とするため、引き伸ばして大きくすることは出来ません。
大きな写真を作るには、大きなカメラが必要になります。
なので、作ることにしました。
坂本龍馬など幕末の志士たちを撮影したのがこの技法です。
でも僕がこの技法で魅力に感じているのは、撮影した時の光が、そのままこのガラス上に存在していること。撮影時の光に時空を越えて触れられる。そんな気がします。
ガラスそのものを写真作品とするため、引き伸ばして大きくすることは出来ません。
大きな写真を作るには、大きなカメラが必要になります。
なので、作ることにしました。
イメージを書き起こし、設計図を書いて、ベニヤをカットして作って行きます。
ジャーン。
このカメラで50x60cmのガラス写真を作ることが出来ます。
このカメラで50x60cmのガラス写真を作ることが出来ます。
左から50x60cm、25x30cm、10x12cmが撮れる大判カメラ。 いつも持ち歩いてるRollei35もちょこん。
中は空っぽ。現代のカメラは色々な機能が詰まっていますが、大判カメラは単純な作りです。
レンズがあり、蛇腹でフォーカスを調節し、背面にホルダをつけて光を焼き付ける。細かく言えばもっとたくさんの機能がありますが、それだけあれば写真は撮影できます。
レンズがあり、蛇腹でフォーカスを調節し、背面にホルダをつけて光を焼き付ける。細かく言えばもっとたくさんの機能がありますが、それだけあれば写真は撮影できます。
ホルダはこんな感じ。
引き蓋がスライドして、光が感光面に届きます。
引き蓋がスライドして、光が感光面に届きます。
こんな感じで撮影して
撮れる写真がこちら。
このカメラを使って、作品を作ります。
その制作費用を、現在CAMPFIREにてクラウドファンディング中です。
作品の詳しい内容、想いなどをプロジェクトページに綴っています。
是非一度ご覧いただければ幸いです。
その制作費用を、現在CAMPFIREにてクラウドファンディング中です。
作品の詳しい内容、想いなどをプロジェクトページに綴っています。
是非一度ご覧いただければ幸いです。
vol.2に続きます。
WRITTEN BY
Japan
写真を作っています。