産廃の新たな可能性を模索する「THROWBACK」プロジェクト始動!/CIRCLE of DIY Vol.31

「一度棄てられたモノを再び社会に投げ返す」。このコンセプトのもと2016年の夏より始動したTHROWBACKプロジェクト。産業廃棄物の商品化に至る経緯など、担当者の方にお話を聞きました。

公開日 2018.01.17

更新日 2018.07.21

産廃の新たな可能性を模索する「THROWBACK」プロジェクト始動!/CIRCLE of DIY Vol.31

「THROWBACK(=投げ返す)」というブランドネームのように不要とみなされた さまざまなモノを、オリジナルな視点で蘇らせ、商品として社会に投げ返したい、という思いのもとスタートしたアップサイクルプロジェクト。2017年6月には、「産廃からはじまる創造/想像(そうぞう)展」が開催され、産業廃棄物(以下、産廃)ならではのよさを活かした斬新なデザインが話題を呼びました。そんなTHROWBACKが始まったきっかけや、商品化の過程での苦労、また今後の目標について、現在プロジェクトを中心となって進めている株式会社OpenAの大橋一隆さんと、株式会社ナカダイの宮田美加さんにお話をうかがいました。

並べられた産廃を見た瞬間、素材としての面白さを感じた

THROWBACKプロジェクトを始めたきっかけについて教えてください。

(大橋さん)「群馬にあるナカダイさんの工場へ見学に行った際、ズラっと並べられている産廃を見て、これは何かできそうだと感じたんです。僕達は、古い物件に手を入れ、新しい価値を与えて蘇らせる仕事を多く手掛けています。なのでボロボロの倉庫とか見つけたときには、ワクワクするのですが、それと似たような感覚でしたね」
産廃の新たな可能性を模索する「THROWBACK」プロジェクト始動!/CIRCLE of DIY Vol.31

株式会社OpenAの大橋一隆さん(左)、株式会社ナカダイの宮田美加さん(右)。

(宮田さん)「うちの工場には、工業用のものから、学校の統廃合で出た机やイス、古道具まで、毎日約50〜60tの産業廃棄物が集められます。私たちの事業はそのいらなくなったものを集め、分別や解体などをしてリサイクルすることがメインなのですが、廃棄物が元々持っている形状やバックグラウンドの面白さを伝えたいと思い、一部を「マテリアルライブラリー」という取り組みで、素材として取り扱いをしていました。しかし、もっと廃棄物の可能性をわかりやすく伝えるには、具体的な使用例や形が必要なのではないか、という思いは強くあったので、大橋さんからお話をいただいた時は、二つ返事でお受けしました」

〜ナカダイに集められる産業廃棄物の数々〜

産廃の新たな可能性を模索する「THROWBACK」プロジェクト始動!/CIRCLE of DIY Vol.31

筐体などの工業製品のパーツを打ち抜いた後アルミの打ち抜き材。

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電線を巻く「コイルドラム」。

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LED化の波による交換や、一定期限を過ぎ交換された高速道路の電灯。

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学校の統廃合で不要となった跳び箱。

工場で産廃を見た瞬間から、こんなアイテムを作ろうというアイデアはあったのでしょうか。

(大橋さん)「何かできそうだという可能性は感じていたのですが、どんなふうに形にするかはかなり悩みましたね。我々のほかにも、産業廃棄物を使って何か作っている方はたくさんいます。ですが、廃材を活かしたアートワークって一点ものが多いんですよ。でも僕たちは常に市場へ供給し続けられる仕組みを含めた新しい何かを作りたかったんです。ちょうど我々のオフィスが移転を考えている時期だったので、オフィスで使えるアイテムを知り合いの職人さんと一緒に試行錯誤して作っていきました」

産廃が持つ“ストーリー”を織り込んだアイテム作り

産廃の新たな可能性を模索する「THROWBACK」プロジェクト始動!/CIRCLE of DIY Vol.31

THROWBACKで大事にしている価値観について教えてください。

(大橋さん)「廃材の良さを活かしたアイテムを作ることです。捨てられるまでの経緯など、一つ一つの材料にはストーリーがあるんです。それをいかにデザインへ落とし込めるか悩みましたね。宮田さんとは廃材の背景や、供給の可能性について何度もやり取りをさせていただきました」

完成品をみてどう思われましたか。

(宮田さん)「ただただ驚きましたね。興奮してとにかく写真を撮りまくっていたのを覚えています。社内のほかの人間が東京に来るときなどは“Open Aさんのオフィスに寄ってきて”と呼びかけていました。現在も、THROWBACKに感化されて、社内にDIY部を立ち上げようか検討中です(笑)」
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