PRIRET

もともとはアパレルの街とも呼ばれていた、群馬県桐生市。織物や染色が盛んなこの街で、MADE IN KIRYUを掲げるストールブランドがありました。

公開日 2017.07.07

更新日 2017.07.10

PRIRET

築100年超の文化財と融合したモダンなショップ空間

イギリス積みのレンガで造られたこちらの元工場だった建物。大正時代に建設されており、築100年を越える歴史を感じる佇まいは、国が有形文化財として指定されていると聞いて納得です。
そんな建物に店を構えるのが、MADE IN KIRYUを標榜する山ストールブランドPRIRET。ブランドの代表を務める上久保さんに、ブランドについて、お店について伺いました。

ショップのサインボード。ご自身でステンシルを使って、スプラッターペイントを施しています。

こちらは単菅パイプを自身で塗装し、組み上げた自転車スタンド。なかなか色が乗らずに、3回ほどスプレーで塗装したと上久保さん。ロゴはステッカーを貼り付けています。

重厚な外観から一転、店内はブラックを基調としたカラーチョイス。

レンガ造りの建物が持つ重厚な雰囲気とはまた異なった、ブラックを基調したスタイリッシュな印象を受ける店内レイアウト。自身で塗装したという単菅パイプを使って組み上げた支柱に、有孔ボードやザイルロープなどを使って什器をDIYしています。

有孔ボードを使って、ブランドの一押しである山ストールを陳列しています。

ブランドの顔である山ストールは、オリジナルTシャツとスタイリングしてレイアウト。ハンガーをパイプに引っ掛けるために、ザイルロープをパイプに結んでいます。

こちらはパイプとパイプをザイルロープで繋いでTシャツラックに。アウトドア好きな上久保さんらしく、しっかりとした結びに。

織物工場から譲ってもらったハシゴはラダーラックとして活用。

先ほどもお伝えしたようにPRIRETの店舗が入っているテナントは、国による有形文化財として指定された築100年を越す元工場。そのため店舗内の壁を塗り直すなどのリノベーションはNG。そのため、上久保さんが考えたのが、DIYを駆使してクラシックな建物の中にもモダンテイストを取り入れる方法。什器は基本的に自分で塗装を行った単菅パイプを組み上げ、そこへ有孔ボードを取り付けました。
また、それだけでなく実際に織物工場で使われていたハシゴなどを取り入れて、モダンxクラシックの調和が取れるように一工夫。店内のレイアウトから優れたバランス感覚が伝わります。

Recommend Item

山ストール

ブランドの代名詞である山ストールは、桐生市出身のオーナー上久保さんがMADE IN KIRYUにこだわり作り上げたオリジナルストール。桐生市の伝統織である風通織という技法で織り上げることで、縫わずに生地が二重になったストールを実現させました。シャトル織りでゆっくりと織り上げ、ステッチがなくなることで、非常に軽く、肌触りのいい着用感となっています。そして二重織りの一番のポイントが、汗を吸い上げることで地肌と体温を快適に保つことが可能になっています。
また、織りだけではなくシルクとコットン、リネンなどの天然素材を使っている点も見逃せません。天然繊維を使用することで、吸水性・放湿性・保温性・抗菌・UVカットなどの機能性を併せ持ちます。

シルクとコットンで織り上げられたブランドの代表作。¥7800+tax(PRIRET)

こちらはシルク、コットンに加え、リネンが混紡されており、より夏仕様に。¥7,800+tax(PRIRET)

二重織りにすることで筒状になっています。

また、素材だけではなく、オリジナルのグラフィックにも注目です。標高図や飛行機のモールス信号を落とし込んだグラフィックは、桐生市による伝統の染物である手捺染と呼ばれる技法を採用。活版印刷やシルクスクリーンのように表面へ柄を落とし込むのですが、職人さんの匠の技術による絶妙なバランスで表・裏それぞれにグラフィックを染めていきます。力加減が崩れてしまうと、反対側の生地にも染料が付着してしまうため、職人さんでなければ実現できないデザインです。

こちらは百名山にも選ばれる群馬県にある赤城山の標高図をデザイン。アウトドアフリークであれば、グッとくるデザインではないでしょうか?

世界中の空港コードをモールス信号に変換。世界中を旅するジェットセッターに愛用してもらいたいデザイン。

最後に山ストールのリコメンドポイントをもう一つご紹介。風通織によって二重構造で織り上げられた山ストールは、夏はストール、冬はネックウォーマーと2WAYで活躍します。優れた放湿性により、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるんです。アウトドアはもちろんのこと、長距離の移動で飛行機や新幹線に乗る方はカバンに忍ばせておきたいアイテムですね。
実際に上久保さんに着用例を見せていただきました。

こちらがグルッと首元へ巻いたストールスタイル。

ネックウォーマーとして着用する際は、二重の筒状になっているところへ頭を通すだけ。アウトドアジャケットを着て、首元に山ストールを取り入れれば、とても温かく過ごせるそう。

生まれ育った桐生という街の伝統的な技術を世界に発信したい。そんな想いが詰まった山ストールは、春夏秋冬問わず1年中活躍する優れもの。アウトドアフリークやジェットセッターの方々にはもちろんのこと、日常的なファッションにも取り入れやすいデザイン性も備えているので、老若男女問わずに手に取ってもらいたい逸品です。
また、有形文化財という伝統ある建物と現代的なセンスをマッシュアップした、インテリアコーディネイトもぜひ参考にしたいところ。賃貸でも自分らしいインテリアを楽しみたい方、いかがでしょうか?

SHOP INFORMATION

Shop Name
PRIRET
Tel
090-6316-1388
Address
群馬県桐生市東久方町1-1-55
Business Hour
平日:13:30〜18:00 土・日・祝日11:00-18:00
Closed
不定休
URL
http://priret.com/
*掲載商品は完売の場合がございます。事前に店舗にご確認の上お出かけください。

DIYer(s)

WRITTEN BY

DIYer(s)

Japan

DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!