3331 Arts Chiyoda:中学校の跡地を生かし、東京の中心でアートと人を繋ぐ

東京の観光地として、国内外から多くの人が集まる秋葉原のすぐ裏にある“3331 Arts Chiyoda”。旧校舎という建物を生かしたこの場所はアートと人を繋ぐ場所でした。

2022.01.11

自分たちの手でメンテナンス、施工も行って空間を育む

ざっと施設の紹介をしていきましたが、ここでもう1点DIYer(s)目線で注目したいことがあるんです。それが外部に施工やメンテナンスを頼むのではなく、社内の施工チームが中心となって行っているという点。つまりスタッフ1人1人DIYしながら、この場所を作り上げていっているんです。ということで、そのチームが作業する部屋にもお邪魔させていただきました。

作るモノに合わせて、徐々に資材や機材が増えていったそう。

整理整頓された資材や道具たち。この棚もスタッフ自ら作ったそうです。

塗装スペースも設けられており、DIYer(s)チームとしても憧れる作業部屋でした。

「中にいる人間がやったほうが、この場所の空気感とかも把握しているので雰囲気が作りやすいんです。あとは相談してから作業に入るのも早いのでスピード感が全然違いますね」と語るのはサポートスタッフから入り、施工チームのリーダーとなった玉置さん。その言葉通り、取材当日もテキパキと作業を進めていました。

板材を組み合わせて棚作り。

こちらは来月行われる展覧会に向けた展示物の制作風景。パテを塗って打ち込んだビスを目立たなくしていました。

「社員は3人でアルバイトが4人。木工の経験は僕だけなんですが、他のスタッフは美大や芸大出身者が多いので、木工とアートの両方のアイデアをうまく混ぜ合わせることができるんですよ。もちろん主役は作品ですが、メインギャラリーの施工は僕たちでやっているので什器などにも注目してもらえたら嬉しいですね」。その言葉通り施工を手がけたメインギャラリーにはそのこだわりが垣間見えました。

現在、開催中の“ポコラート全国公募展 vol.7”。こちらも施工チームが中心となり、作品の配置や展示方法を決めていったそう。

こちらのテーブルもチームで作り上げた1品。作品の雰囲気を引き出していました。

作品の雰囲気を壊さないように採用したというアクリルパネルのストッパー。こういった細かな気配りには脱帽です。

メンテナンスに関しても水道、電気、ガスなどプロの手が必要なモノ以外は自分たちで行っているそう。ただそのプロたちから技術指導してもらうこともあるという、その真摯な姿勢が何とも素敵でした。
また学び舎だった場所という背景もあり、木工教室を毎年夏休みのイベント中に開催。今年は自分で材料を選び、形を決めて、タイトルをつける椅子作りという、一捻りあるワークショップを行い、多くの人で賑わったとのことでした。そういったイベントのみならず、様々なワークショップや展示を行う、ここ3331 Arts Chiyoda。アート作品に心震わせ、ノスタルジックな雰囲気に心を癒し、DIYによる空間作りを学ぶという一石三鳥な施設に訪れてみてはいかがでしょうか。きっとこのお茶を飲みにいくぐらいのフランク感はハマる人続出なはずです。

INFORMATION

3331 Arts Chiyoda(アーツ千代田 3331)
住所:東京都千代田区外神田6丁目11-14 旧練成中学校

施設開館時間:10:00〜21:00(※お盆・年末年始を除き無休)

1階ギャラリー開場時間:展覧会によってことなる

カフェ営業時間:11:00-18:00(※火曜定休)

レストラン営業時間:水・木18:00-23:00(L.O 22:00)金・土18:00-26:00 (L.O 25:30)日18:00-23:00 (L.O 22:00)(※月火定休)

URL:http://www.3331.jp
メインギャラリーで次回開催される展示がコチラ。
URL:http://www.commandn.net/20th_anniversary/
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WRITTEN BY

DIYer(s)

Japan

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