おしゃれなオフィスのレイアウトをご紹介! デスク配置や事例を解説

おしゃれなオフィスレイアウトは、オフィスで働く社員のストレスを軽減させたり働くモチベーションを上げたりとメリットが多くあります。オフィスをおしゃれにするポイントや快適に過ごせるレイアウトをご紹介するとともに、これらがもたらす効果も解説します。

2022.10.27

近年、働き方改革の促進や人材確保のために、オフィスデザインの見直しをする会社が増えています。
おしゃれなオフィスで働くことは、従業員のモチベーションを上げたりストレス軽減をさせたりという様々な効果があります。そのような効果をもたらすおしゃれなオフィスとはどのような設計にすればよいのか、詳しく解説します。

オフィスのレイアウトをおしゃれにするためのポイント

オフィスのレイアウト計画では、デスクやオフィス家具の配置、動線などを検討します。同時に空間のデザインも重要です。
オフィスを全体的にバランスよく、おしゃれにするポイントをおさえておきましょう。

会社のイメージを意識したオフィスにする

オフィスのレイアウトやデザインを会社のイメージに合わせることは、会社のブランディング効果につながります。
例えば、会社のロゴやイメージカラーをオフィス家具や壁紙に取り入れるといった工夫をします。
会社のイメージを取り込んだおしゃれなオフィスに変われば、社員に会社の理念が浸透するため、仕事に対する意識が変わります。
また、「おしゃれなオフィスで働けて嬉しい」「長く働きたい」と社員のモチベーションが上がり、離職率が下がるなどの効果も得られます。

おしゃれな家具を配置する

予算や工期によっては、大がかりな工事ができない場合もあります。しかし、大がかりな工事ができなくても、オフィス家具の配置によっては、手軽におしゃれな空間を生み出せます。
例えば、清潔感を出すために壁紙を白にしたいができない場合、白を基調としたオフィス家具に変更します。その上で単調にならないように、椅子はグリーンやオレンジ色のものにする、机を木目調にするといった工夫をして、アクセントを付けます。

オフィスに植物を導入する

植物をインテリアとして取り入れることでおしゃれで居心地のよい空間を演出できます。
植物を眺めることで脳内のアルファ波が増えるため、心身のリラックス、ストレス軽減効果が期待できます。
さらに、アルファ波には脳を活性化させる効果もあり、作業効率もアップします。
また、植物の緑色は目に優しいため、目の疲労を軽減させる効果があるとも言われています。
目の疲労が原因で頭痛や肩こりなど体の不調が起こることからも、オフィスの緑化は重要度が高い項目といっても過言ではありません。

おしゃれなだけでは不十分! 快適なオフィスレイアウトのコツ

おしゃれなオフィスレイアウトとは一体どのようなものでしょうか?
前衛的なアートで溢れたエキゾチックなレイアウトや、カフェのようなレイアウトなども「おしゃれ」ではありますが、オフィスレイアウトの正解ではありません。なぜならおしゃれにするとはいっても、あくまでそこはオフィスだからです。
オフィスとは業務を行う場所であるため、おしゃれであると同時に業務を行うにあたって快適である必要があります。

では、快適なオフィスにはどのような空間が必要になるのでしょうか?ここからは、オフィスを快適にする3つの重要なスペースについて紹介します。

通路スペースを確保してストレスフリー

快適なオフィスを作るには、まず通路スペースの確保が最優先です。通路が狭いと人が通る時に非常に不便で、決して快適とは言えません。
上司の椅子に当たってしまうからと遠回りしてコピー機へ向かったり、重い荷物を持っているのに最短ルートで運べなかったりしては非常に効率が悪いですよね。

快適に行き来できる通路スペースの幅は、目安として「1,000mm」とされています。机と壁、椅子と椅子などのスペースを最低1,000mm程度離して配置しましょう。
1,200mm離れているとよりゆったりとした配置ですが、オフィスの大きさによっては難しいことも想定されます。
そのため、最低でも1,000mm程度を目安にスペースを確保してOA用品やオフィス家具を配置し、ストレスフリーな通路スペースを設けるようにしましょう。

ワークスペースを確保して効率アップ

次に重要なのは、ワークスペースの確保です。この項目を考える上で重要なのが、「広い空間を用意する」ことよりも、「必要最低限の広さに留める」ことです。
ワークスペースはオフィスの半分以上の面積を使用してしまいますが、快適に行き来できる通路スペースを優先するのであれば、ワークスペースはできるだけ小さくするに越したことはありません。

1日オフィスでPC作業をしている人であれば、標準的なサイズのデスク(幅1200mm、奥行き700mm)が必要となってきます。そのほかにも書類などを置いたり、余裕を持ってスペースを確保したりするためには3坪程度の広さが必要となるでしょう。
それに対し、営業職のようなオフィスでの作業が少ない人は、奥行き600mmくらいのコンパクトなデスクでも足りるでしょう。目安として2坪くらいあれば十分だと思います。
このように、社員一人あたりにどのくらいのスペースが必要かを適確に算出し、無駄なスペースを使わないことが大切です。

収納スペースを確保してキレイをキープ

収納スペースはしっかり確保しないと見栄えが悪くなるだけでなく、重要な書類がすぐに見つからなかったり、紛失してしまったりというリスクにもつながるでしょう。
ただし、こちらもいかにして少ないスペースにするか、といったところがポイントです。
限られた収納スペースから物が溢れないようにするためには、収納すべき物の量を可能な限り減らす必要があるでしょう。

また、普段利用する機会がなくても保管する必要がある重要書類などは、PDFなどの形式で「データ化」しておくことで場所を取らずに保管できます。
書類などをデータ化して保存することには場所を取らないだけではなく、必要な時にすぐに取り出すことができる、劣化や紛失の恐れがないなどさまざまなメリットがあります。
収納スペースが手狭に感じたり、書類などを探すのが面倒だったりするのであれば、一度書類をまとめてデータ化してもよいでしょう。
場所を取りがちな紙媒体の量を極力減らすことで、オフィスの収納スペースを効率よく活用することができるはずです。

おしゃれなデスクの配置パターン

オフィスにおいて、デスクの配置は作業効率やコミュニケーションに関わる重要なポイントです。
デスクの配置レイアウトの特徴やそのメリットを確認し、おしゃれで働き方に合ったものを見つけてみてください。

1. 対向型レイアウトでチームワークに最適の環境を

対面型レイアウトは席を向かい合わせにしてグループを作るレイアウトで、一番基本的なスタイルです。対面型は最もコミュニケーションが取りやすく、グループで業務を行う場合などに向いています。シンプルなレイアウトなので、スペースを取らない、配線がしやすいといったメリットもあります。

2. 背面型レイアウトで集中と交流を両立

デスクを背中合わせに配置する「背面型レイアウト」。
個人のスペースを確保し、かつ必要に応じてグループ内のメンバーとコミュニケーションを取ることができるので、自分の作業に集中することと、チームワークを取ることの両方を実現できます。

3. 同向型(並列型)レイアウトで定型業務を行いやすく

同向型レイアウトは、全てのデスクを一方向に向かって配置します。
銀行の窓口業務やコールセンターなど、業務フローが確立されている職場でよく採用されています。ほかの社員の視線が気にならないので、業務に集中しやすいという特徴がありますが、コミュニケーションが取りにくいという一面もあります。

4. ブース型レイアウトで集中環境を作る

ブース型レイアウトは、席の間をパーテーションで仕切ったり、ブース型デスクを設置したりするレイアウトです。
遮音性が高く、周囲の視線も気にならないので、集中して作業ができる環境を作れます。プログラマーなどの専門職やデザイナーなどのクリエイティブ職などで多く採用されていました。近年ではオンライン会議などの普及により、そのほかの会社でも採用されるようになっています。

5. クロス型レイアウトでコミュニケーションを活発に

クロス型レイアウトは、デスクを縦と横で交互に配置します。
単調な動線ではなく、あえてジグザクの配置にすることで、動線の固定化が防げます。動線に変化が生まれることで、ほかの人との接触が増え、コミュニケーションの活発化が期待できるレイアウトです。
一方で、動線の変化により人の動きも活発になるため、従業員の集中力が削がれやすくなる可能性もあります。

6. ブーメラン型レイアウトで広い作業スペースを確保

ブーメラン型レイアウトは、120°のデスクを組み合わせて作るレイアウトです。
一人あたりの机の面積が広いため、パソコンのモニターを複数置けたり、資料を広げたりできるメリットがあります。
視線を感じにくいため個人の作業に集中しやすく、かつコミュニケーションが取りやすい点も大きなメリットです。
ただし、このレイアウトを採用するためには広いスペースを確保する必要があるため、オフィスによっては採用が難しい場合があります。

受賞歴がある会社に学ぶオフィスのレイアウトアイデア

ここからは、デザイン性が高い会社として受賞歴があるオフィスの事例を紹介します。
どのオフィスもおしゃれなものばかりなので、実際の写真を見ることで具体的なイメージを得ることができます。
また、これらのオフィスは共通して快適なレイアウトが取り入れられています。レイアウトの参考になる情報だけでなく、おしゃれに見せるコツについても触れているので、ぜひオフィスレイアウトのイメージ作りに役立ててください。

1. 多様な働き方に柔軟な対応可能! 先進的なオフィスレイアウト

「オフィスデザインのヴィス」に掲載された、株式会社スマートドライブ様の事例です。
社員一人ひとりに合わせてさまざまなスタイルを実践することができる非常に自由なレイアウトです。
空きスペースを広めに確保することで、増員時のスペースなどさまざまな用途に応用が利く工夫が施されています。自由なレイアウトとは言っても、何をする可能性があるのか、それを考えた上でレイアウトしないと本当に自由に使えません。社員は自由に「何が」したいのか。それを分析し、考えることが大切です。

2. モノトーンで叶える最先端のオフィスデザインレイアウト

こちらは「オフィスデザインのヴィス」に掲載された、株式会社マルト水谷様の事例です。
モノトーンが印象的なオフィスレイアウトです。天井のモノトーン、中央の丸カウンターテーブルなど、おしゃれな空間を作りつつも、パーテーションボードや植物など、機能面でもしっかりと配慮がなされたデザインとなっています。

快適なオフィスにはどのような機能が必要か、といったことがしっかりと分析されていますね。パーテーションを作る必要があるのか、必要なのであればどのような形式が望ましいのかなど、レイアウト後の実働について思考を巡らせることがデザインのコツです。

3. 開放感が魅力! 3フロアの内装を上品に統一したオフィスレイアウト

こちらは「オフィスデザインのヴィス」に掲載された、インヴァスト証券株式会社様の事例です。
天井がスケルトンになった開放的なレイアウトです。基本のデザインは3フロアで統一されており非常におしゃれです。デザインを統一することで各フロアによる機能の違いを発揮できなくなる場合もありますが、植物やデッキ、ラックなどをパーテーションがわりにすることで、おしゃれな雰囲気は崩さずに、しっかりと機能面での住み分けができています。

4. コミュニケーションが生まれる魅せるオフィスレイアウト

こちらは「オフィスデザインのヴィス」に掲載された、株式会社ヴィス様の大阪オフィスのレイアウト事例です。
エントランスと会議室戸の間仕切りをガラスにすることで、つながりを持たせ「偶発的な出会い」を演出しています。おしゃれなだけでなく、その先の効果までを視野に入れたデザインです。プレゼンテーションの様子などを見せることで、相互にとって何かいいことが起きるのではないかといった可能性や、社内の風通しのよさを考えて導入されたレイアウトです。

5. 働きやすさとリフレッシュを同時に叶えたオフィスレイアウト

こちらは「オフィスデザインのヴィス」に掲載された、大幸薬品株式会社様のオフィスレイアウトです。
カフェスペースをオフィス内に設置したレイアウトです。おしゃれになるだけでなく、社員のリフレッシュ、お客様をはじめとした人が集まる効果も狙っています。働きやすいオフィスは、業務時間外にリフレッシュできる空間(スペース)も兼ねています。業務時に何をするのかだけを考えるのではなく、人の動きを全体で捉えることがリフレッシュも視野に入れた快適なオフィス作りのコツです。

おしゃれなオフィスがもたらす効果

続いては、冒頭で触れていたおしゃれなオフィスにすることにより得られる効果について紹介していきます。オフィスをしっかりと分析しレイアウトすることで、以下のようなメリットを生み出せます。

社員のモチベーションが上がる!

「おしゃれ=快適」なオフィスで業務を行うことは社員のモチベーションアップや効率化につながります。おしゃれな空間による快適さがもたらす精神的なモチベーションアップはもちろんですが、先ほどの事例にもあったように、モチベーションが上がることでさまざまな効果を得ることができます。

それは別部署との交流であったり、理にかなった業務を行うことで生まれるアイデアであったりします。ただ単に「おしゃれ」なだけでなく業務効率をしっかりと分析し、それに合わせたデザインであることもオフィスレイアウトを考える上で非常に重要なポイントです。

コミュニケーションが活発化する!

リラックスして過ごすことができる快適なオフィスでは、グループ内はもちろん、グループや部署を超えた社員同士のコミュニケーションが活発化します。
特に、カフェのようなスペースがあれば、気楽に会話を楽しめるのでコミュニケーションが取りやすく、新しいアイデアが生み出される可能性も期待できます。

会社のPRにつながる!

オフィスというものは、企業の顔そのものです。訪れるお客様にはもちろん、来客のない場合でも雑誌やweb記事といったメディアで各方面にアピールできます。企業理念やブランディング、アピールポイントなどを交えてオフィスの快適さをアピールすることで、風通しがよく働きやすい印象を与えられるでしょう。
また、斬新なオフィスは新鮮なイメージを与えられます。
海外の企業には、オフィス内にプールや滑り台が設置されているところもあります。それがメディアで紹介されれば、その企業はきっと遊び心に富んだ素敵な企業に違いないというイメージを与えることができるでしょう。
このように、オフィスで働く社員だけでなく、それを目にする相手にも影響を与えることができます。

ここまで、さまざまな視点から「おしゃれなオフィス」について紹介しました。単におしゃれであるだけであれば、その人のセンスによっては達成できるかもしれません。
しかし、快適さとデザイン性が共存するオフィスとなると、さまざまな工夫が必要です。今までの事例や実績、ノウハウが重要になってくることはいうまでもないでしょう。
現在のオフィスの問題点を分析し、そこからおしゃれなオフィスにすることによるメリットを最大限追求することは、やはり一朝一夕の知識だけでは難しいのではないでしょうか。
オフィス移転やレイアウト変更などのタイミングで一度、デザイナーやプロに相談してみるのもオススメです。

WRITTEN BY

DIYer(s)

Japan

DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!