BURNT WOOD FINISHに挑戦!パーテーションやナイフハンドルを焼いて深みのある色に。~ Nice knife life. vol.4 ~

木の表面を焼くことで、美しい木目・深い色味に仕上げることができます。木肌が酸化し、腐れ・虫食いを防ぐ効果があるとも。火の取り扱いに注意すれば手軽に取り組めるので、是非挑戦してみてください。

2018.09.11

木の表面を焼く事によって、酸化され腐れや虫食いを防ぐ効果があると言われています。
また、着色されることで手垢が目立ちにくくなったり、木目が強調されアクセントにもなります。塗料のように化学薬品を使わず、手軽に取り組めるのも大きなメリットでしょう。

今回は、パーテーションや、ナイフハンドルを焼いて、深みのある美しい色に仕上げるBURNT WOOD FINISHに挑戦してみたいと思います。

パーテーションを焼いてみる。

準備するもの

・ ウッドパーテーション
・ ガストーチ
・ 亀の子たわし
・ 耐熱性グローブ
今回焼くのは、高さ180㎝、厚み3㎝の杉板。
コンクリートブロックの壁に立てかけて、上から焼いていきます。
表面がしっかりと黒色になるまで焼きます。
距離を離して、様子を見ながら焼いていってください。
全体が黒くなったら、亀の子たわしで表面の煤を払います。擦った跡が目立たないよう、木目に沿ってたわしをかけてください。
真っ黒だった木肌から、木目がうっすらと浮かび上がってきます。
煤を取り除いたら、最後に布で拭き取ります。
手で触っても黒くならないくらいまで拭き取ると、下のように木目が浮き出て、うっすら光沢も出ます。
これで焼く工程は終了です!


この板を並べて、パーテーションを製作しました。
煤をしっかり取り除き、乾いた布で拭き上げることで、深みのある色の中に光沢が生じます。
ステインなどの着色剤では表現できない深い色味。

上品かつ存在感あるパーテーションに仕上がりました。

ナイフのハンドルも焼いてみる。

ハンドルを削ってつくるナイフキット「It's my knife folding style ブナノキ」のハンドルでも、BURNT WOOD FINISHに挑戦してみました!
こちらも先ほどの杉板と同様に、距離を離して、様子を見ながら焼いていきます。
ただ大きな杉板とは異なり、ハンドル材は小さい分こげやすく、周囲の木が薄くなっている部分は焦がしすぎると丸くなり角が落ちてしまうので、特に注意が必要です。

焼き具合で濃淡をつけられるのも、BURNT WOOD FINISHの良いところ。

陰影をつけるため、周囲は黒く、センターは薄い色味に仕上げていきます。
今回は、たわしではなくサンドペーパーで煤を取り除きながら、周囲からセンターへ美しいグラデーションになるように、色味を調整していきます。
完成です。これにオイルを塗って仕上げると、グラデーションが強調され、より美しい色味になります。

木を焼くだけじゃない?!新しい加熱処理材「サーモアッシュ」

今回ご紹介したBURNT WOOD FINISH。木表面を炭化させるこの手法は、古くから建物の外壁などで活用されてきました。

同じ木材への加熱処理のなかでも、近年、木表面だけでなく、芯まで加熱処理できるサーモ加工という手法が広まっています。フィンランドで確立された木材加工の手法で、高温乾燥により木の持つ水分(含水率)を極限まで下げ、水に強く、高い寸法安定性と耐腐朽性を持たせることができるそうです。もちろん薬剤処理等を一切おこなわず熱と蒸気のみで処理されているので安心。

そしてなにより、材料の表裏・芯まで同じ色味に仕上がる点が、BURNT WOOD FINISHとの大きな違いです。

写真中央が「サーモアッシュ」

私たち『FEDECA』 が挑戦中の、クラウドファンディング「Makuake」。

今回、そのサーモ加工が施された、深い色味と美しい木目が特徴的な 『 It’s my knife folding style サーモアッシュモデル』 を、Makuake限定モデルとして発売中です。

他にも魅力的なラインナップをそろえております。
是非とも、プロジェクトをご覧ください!

WRITTEN BY

FEDECA

Japan

明治28年創業、播州三木の老舗金物メーカーが手がける刃物ブランド。 アウトドア、キャンプ、DIY、ステーショナリー、クッキングを軸としたライフスタイルを彩る新しい刃物製品を提案。 ハンドルを削って作る自作ナイフキットIt's my knifeシリーズ、ダマスカス鋼の高級ステーショナリーナイフNagel knifeシリーズを展開中。