畳→フローリングのリフォーム、費用の相場は?DIY手順と注意点も解説!

畳をフローリングにリフォームする時の費用や工期の目安を紹介します。DIYで張り替える場合の手順、資材を選ぶポイントなども解説しているので、おしゃれなセルフリノベーションに興味がある人もぜひ参考にしてみてください。

2023.04.20

古い間取りの家に住んでおり、「和室を上手に活用したい」「リフォームして新たな部屋に作り替えたい」と思う人は多いはず。費用を抑えて便利な部屋へ改修したい人は、畳からフローリングへ部分リフォームしてみてはいかがでしょうか。
当記事では、畳をフローリングへ変更する費用、DIYの作業手順などを紹介します。床のセルフリノベーションに興味がある人もぜひ参考にしてください。

和室の畳をフローリングに張り替えたい!業者に頼むといくらかかる?

畳からフローリングに張り替えると、料金はどのぐらいなのでしょうか。ここでは、業者に依頼する際によくある畳リフォームの疑問を紹介します。

費用相場は「6畳で20万円前後」が目安。床材のグレードもポイントに

畳からフローリングに変更するリフォームの費用相場は、6畳で20万円ほど。フローリングの材質やグレードによって金額が異なり、合板よりも無垢材の方が高額です。3万〜10万円ほど総費用が変わるケースもあるため、安くリフォームを行いたい時は合板を選ぶとよいでしょう。

リフォーム工事にはどのくらいの期間が必要?

業者に依頼した場合、6畳ほどの和室なら工事は1日程度で終わります。家具の移動や運び出しで時間がかかることもあるので、より早く終わらせたい時は事前に済ませておきましょう。床の変更だけでなく、併せて壁の改修・修繕、建具の変更、間取り変更などを行う場合は工事の期間も延びるため注意が必要です。

【価格帯別】床材の種類と特徴一覧!コスパがいいのは?

使用する資材によって費用相場が異なる床のリフォーム。人気の床材、それぞれのメリット・デメリット、かかる費用などをまとめました。

自然な木のぬくもりを感じる「無垢(単層)フローリング」

無垢材フローリング とは、丸太から切り出した木をそのまま使った資材のことです。杉、パイン、チェスナット、ヒノキ、オークなどがあり、木の香りや質感など、自然の風合いを楽しめるのが嬉しいポイント。費用は1㎡あたり1万5,000〜3万円ほどです。
無垢材は調湿作用に優れているので、梅雨や夏場は湿度を下げ、冬場は乾燥を防ぐ効果があります。しかし、自然木は水分を含むと膨張し、乾燥すると収縮するため、長年使用すると反りが生じたり隙間が空いたりと形が変化するデメリットもあります。水分が付着したまま放置しないなど、こまめなメンテナンスが必要でしょう。

丈夫で良コスパ!「合板(複合)フローリング」

合板フローリングとは、合板の上に薄くスライスした天然木や樹脂シートなどを貼り付けた資材のことです。無垢材フローリングよりも安価で施工でき、樹脂シートを用いた合板フローリングなら、木目以外にもさまざまなデザインが選べます。費用は1㎡あたり1万〜2万円ほどです。
合板フローリングは、一度ついた傷や凹みの修理ができないデメリットもあります。また、天然木のような肌触り、風合い、踏み心地などは再現しにくいでしょう。

DIYならこれもアリ。「ウッドカーペット」&「クッションフロア」

ウッドカーペットとクッションフロアは、敷くだけで洋風の床が楽しめる優れもの。ウッドカーペットは本物の木を使用していますが、絨毯のように巻いて持ち運べる商品です。気軽に木材の床を楽しめますが、店舗によっては既定の大きさしか販売していないので注意しましょう。費用は6畳で1万5,000〜3万円ほどです。
クッションフロアは塩化ビニルに木目を印刷したシートです。カッター・ハサミなどを使って自分で加工できるため、DIYリフォームで多く使われます。サイズや使い方を柔軟に変えられる点が魅力ですが、ウッドカーペットに比べると少し安っぽい印象です。

自分でもできる?DIYで畳をフローリングに張り替える手順を大公開!

セルフリノベーションで床変更ができれば、業者に頼む手間やコストを削減できます。DIYで畳をフローリングに張り替える手順を解説します。

必要な材料・道具

作業を開始する前に、必要な材料と道具を揃えます。必要な道具は鉛筆、メジャー、釘抜き、トンカチ、丸ノコ、インパクト、釘、かんな、ボンド、蜜蝋ワックス、はけ、フローリング、下地で使用する木材など。フローリングは3cm厚のものを部屋の大きさ分用意しましょう。

手順① 部屋のサイズを測り、床材を用意する

最初に、メジャーで部屋のサイズを測ります。一般的な和室は6畳ほどが多いですが、きちんと計測すると幅や奥行きにわずかなズレがあることも。確認しないまま木を切り出すと後で補修が大変なので、正確に作業を行うのがポイントです。
部屋を測り終わったら、フローリングの拾い出しを行います。今回は3cm厚のフローリングを使用しますが、下地材とフローリングを足した厚みが既存の畳よりも薄いと、部屋に段差が生じるので注意しましょう。下地に使用する木材は、フローリングと重ねた時に、畳と同じ5.5cmほどになるものが理想です。3cm厚のフローリングなら、使う下地材の厚みは1.5cmほどです。
次はフローリングの並べ方を検討します。先ほど計測した部屋の大きさを目安に、必要に合わせてフローリングのカットも行いましょう。

手順② 畳を剥がして下地を作る

フローリングの並べ方が決まったら、いよいよ畳を剥がし、下地を作ります。畳の下が腐っていると施工できないので、「下地が激しく劣化していないか」「構造に異常はないか」などを事前に確認するのもオススメです。下地材は部屋の大きさにおおまかにカットに、フローリングと交差するように並べます。位置が決まったら釘とコンパクトドライバーを使って固定しましょう。

手順③ フローリングを張っていく

フローリングは入り口に近い手前側から貼っていきます。側面が凹型になっている方を敷居側に向けて並べ、釘を使えない端の方は木工用ボンドで固定。安定しない場合などは下地材を増やしてもよいでしょう。端の施工が終わったら、フローリングの凹凸同士を組み合わせ、釘とトンカチで留めていきます。

手順④ 塗装やワックス等で仕上げる

最後に、表面全体にワックスを塗って完成です。木材を水分から守ったり、乾燥を防いだりする効果があり、床の耐久性も上がります。もし、フローリングに隙間ができてしまった時は、巾木などでカバーしましょう。貼るだけで簡単に使える商品もあるので、ぜひ探してみてください。

DIY初心者にオススメ!賃貸でもできる「畳の上から」床材を敷く方法

ウッドカーペットなら畳の上から敷けるため、賃貸の物件でも安心してリフォームできます。簡単な手順でできるので、DIYが初めてでも無理なく行えるでしょう。

必要な材料・道具

用意するのは軍手、メジャー、指金、カッター、のこぎり、鉛筆など。ウッドカーペットは本物の木材を使用しているので、かなりの重量があります。怪我をしないように、念のため長袖・長ズボンを着用すると安心です。

手順① 部屋のサイズを測り、対応するサイズのウッドカーペットを用意する

まずメジャーで部屋のサイズを測り、カーペットのサイズを決めます。購入する店舗によっては、サイズ変更ができないこともあるので注意しましょう。多少のズレであればカッターやハサミで自由にカットできるので、部屋のサイズになるべく近いものを選んでください。

手順② 端から転がして敷いていく

部屋に搬入したら、カーペットを敷いていきます。梱包を外し、軽くロールを広げたら端を部屋の隅に合わせることからスタート。カーペットがたわみ、木材が割れたり欠けたりしないように、必ず大人2人以上で作業を行いましょう。部屋の端から、ロールを引き出しながら徐々にカーペットを敷き詰めていきます。

手順③ 部屋のサイズや凹凸に合わせて不要な部分をカットする

カーペットが大きい時はカッターで不要な部分を切り取ります。部屋のサイズぴったりにならなくても、折り目に合わせてカットするのがオススメです。折り目以外を無理に切ると、断面がよれてしまったり、綺麗にカットできなかったりすることもあります。

リフォームする前に!知っておきたいフローリングリフォームの注意点

古い畳を馴染みのある床へ変更できるフローリングリフォーム。しかし、知識のないままリフォームを行うと、かえって機能性を損なうこともあります。ここでは、リフォームをする前に知っておきたい注意点をまとめました。

防音性は「畳>フローリング」。特にマンションは、防音の規定を満たすか確認を

リフォームで見落としがちなのが、部屋の防音性です。畳はフローリングよりも防音性に優れているため、フローリングリフォームを行うとマンションの防音規定から外れてしまうこともあります。

防音効果の少ない無垢フローリングを使用する時などは、必ず遮音下地材を使用しましょう。最近では、フローリングやクッションフロア、タイルカーペットにも使用できる万能遮音下地材も開発されています。合板フローリングは商品によって遮音効果が高いものもあるので、住宅に合わせて機能を選んでみてください。

カビやダニの原因にも。無垢材やウッドカーペットは湿気対策を忘れずに!

水分に弱い無垢フローリングやウッドカーペット。特に無垢材は、湿気の多い部屋や換気のしにくい部屋に設置すると水を含んで形が変形することもあります。カビやダニの原因にならないように、必要に応じてダニ用の殺虫剤や防カビ剤を使用しましょう。

DIYのほうが高くつくことも?!失敗が心配ならプロへ相談しよう

コストを抑えられるDIYリフォームですが、やり方を間違えると費用が大きく膨らみます。ありがちなのは、畳の下に敷かれている下地の腐食に気づかずフローリングに張り替えてしまうケース。普段目に触れることがなく劣化に気づきにくいため、発覚した時には多額の修繕費用が必要なこともあります。DIYに慣れていない人や自信のない人は、無理に自分で行おうとせずプロに相談しましょう。
畳をフローリングに変更するリフォームは、内装の見た目だけでなく機能性にも関わる重要な施工です。今の住宅に長く住むためにも、防音や断熱などの対策をしっかり行った、失敗のないリフォームをしたいものです。フローリングリフォームはぜひ「カシワバラ・コーポレーション」にご相談ください。

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