オフィス家具をアップサイクル思考でDIY!
DIYer(s)の本拠地であるオフィスが移動。ということで、よりクリエイティブな環境にするために3D造形ユニット“GELCHOPに”什器の製作を依頼。今回その彼らならではのウィットに富んだアイデアが溢れた製作現場をレポートします。
公開日 2015.12.16
更新日 2022.01.07
まず今回の製作において重要なのがアップサイクルという考え方。リサイクルやリユースという言葉は聞いたことがある人は多いかもしれません。その定義としては今ある既存の物やプロダクトを消費者やユーザーをスイッチするということ。それに対してアップサイクルは既存のプロダクトに+αを付け加えて改良すること。今ある物をもう一度見直し、さらに実用性や便利さを高めるためのアイデアを探し行動することは、新しいプロダクトが生まれ充実感も得ることができます。
アップサイクルの材料として使用したのがオフィスの定番とも言えるオフィス家具。このなんでもない棚たちがGELCHOPのアイデアによって様変わりしていきます。
こちらがその完成イメージ図。
続いて製作過程を紹介していきます。
まずは使用する木材を想定のサイズにカット。
カットが終わったら組み立てへ。接地部分は木工用ボンドで仮止めしてインパクトドライバーでネジを打ち込んでいきます。
枠が完成したらパワートリマーで角を削りキレイに仕上げていきます。この一手間がクオリティを高めてくれます。
次にガンスプレーで密着バインダーを下塗りし、木を保護するクリアーを吹き付けます。
※密着バインダーは塗料の密着が悪い素材に対して、各種上塗塗料に対する密着剤です。
今回、最もユーモアが光る追加パーツはタイヤ。これにより移動も簡単に。
しかもこのタイヤはアメリカでは一家に一台と言われるほど有名なおもちゃであるラジオフライヤーを解体し移築しているんです。
タイヤを取り付けるために位置をマーキングし、穴を開けたら装着していきます。ラジオフライヤーはタイヤだけではなく、ハンドルも利用。しかも本体にマグネットを設置することで本体にやんわりと固定できる仕様に。
また、このパーツ以外にもホームセンターに売っているようなプラスチックコンテナを半分に切って設置したサイドポケット。脚立の安全ストッパーをカスタムした横揺れ防止のストッパー。側面にはマイワゴンが一目でわかる色分けされた台数分のナンバリングステンシル。作業がしやすいよう考えられた薄手の鉄板による天板。360度死角のないアイデアの玉手箱と言わんばかりのこだわりが詰まっています。
そして最後に棚を内部に組み込みます。
サイドにお馴染みのアイコンマークをはめ込んだらパーソナルワークワゴンの完成。
オフィス家具に棚を作って差し込み、タイヤをつけてキャビネットに。オフィスだけでなく自宅でも使いたくなるクオリティはステンシルやステッカーなどさらに手を加えて自分色に染めるのもいいかもしれませんね。また、移動が簡単にできるので引越しや掃除の際にもすごく助かりますし、オフィス家具自体には手を加えていないので原状復帰できるところもありがたい。これぞまさにアップサイクル思考のDIY。専門的な技術が必要な工程はないので興味を持った方はぜひ挑戦してみてください。
現在のオフィスの状況がこちら。
キャビネットはこんな風に使用しています。
そして実はパーソナルワークワゴンのほかに、奥の棚もGELCHOPのお二人が製作して頂いています。さらにステンシルもあるアーティストに依頼。
その棚にまつわるお話は第2章で!
パーソナルワークワゴンと同じく、奇想天外なアイデアが詰まった濃い内容となってますよ〜。
第二章:オフィス家具をアップサイクル思考でDIY! -part 2-
◼︎Profile
GELCHOP
2000年に結成。
モリカワ リョウタ、オザワ テツヤ、タカハシ リョウヘイ、
3人の工作好きによって活動を続ける3D造形グループ。
ハンドワークで、イメージと現実の世界をつなぐ、
立体というカテゴリーのもと、多岐に渡って活動。
パブリックスペースのアートワーク、オリジナルプロダクト、
はたまた、玩具、農作物、車、建築、エネルギー、コミュニティーにいたるまで、
”つくる”ということを"D.I.Y."精神をもって探り、手を汚す日々を過ごす。
H.P : http://www.gelchop.com/
WRITTEN BY
Japan
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